風火家人(ふうかかじん) 〜家内安全、家庭を正しく治める時 〜

                 −  家族団欒水入らず 〜 温かな幸せ −






 卦辞: 家人。利女貞。(かじんは、おんなのていによろし)

 キーワード:内側を守る、家庭、家族、良妻賢母、協力一致、世話苦労、人と融和、内輪もめ、勝負を避けて無事 など

 解説&運勢:前の卦、明夷で傷ついたものは必ず家に帰るところから、次の卦がこの、家人になるのです。 家人とは
         文字通り家の人、家族を表します。巽の風は離の火の勢いを盛んにし、火はまた、風の勢いを増します。
         このように、互いに協力し合って益し合うのは、家族関係のようなものですから、この卦を家人というのです。
         中でも家(内側)を守る女性の温かい心遣いが大切だということが説かれています。 夫を優しく癒し、子を慈しむ
         姿を表します。家庭というものが正しく行われるならば、家は国の根本ですから、それを推し広めることによって、
         国も安定するというのです。小事は大事を呼ぶもの。なので君子はこの卦のように、言行を慎み、言葉は事実
         に基づき、行動はそれ相応の確固たる姿勢があってなすものと説いているのです。運勢的には、積極的な
         拡張進出は控え、内部に充分な配慮をしないと深刻な悩みを生じる時になります。 火難に注意を要します。
         恋愛運、家庭運は吉です。


     ☆初爻 − 爻辞:閑有家。悔亡。(ふせぎていえをたもつ。くいほろぶ。)

             解説&運勢:「家を安泰に保つため、守れば悔いはありません」。積極的に出ず準備をする時。
                      大事をとって現状を守りましょう。(小吉)

     ☆二爻 − 爻辞:无攸遂。在中饋。貞吉。(とぐるところなし。ちうきにあり。ていきち。)

             解説&運勢:陰の上の陰で、柔順聡明、中庸の徳を持つこの爻は、家を守る良妻のところです。
                     九五の夫と陰陽相応じていてお互いの持分を弁えこのような姿は幸福を得るのです。
                     (悪妻なアタシには耳の痛いお言葉・・・)運勢的にも分限を守り、本来の仕事に
                     取り組む時。(大吉)

     ☆三爻 − 爻辞:家人かく々。悔視g。婦子嬉々。終吝。(かじんかくかく。あやうきをくいればきち。
                 ふしきき。ついにりん。)

             解説&運勢:炎が激しく燃え上がり、身の置き所がないように、あまりにも厳しくしすぎ、
                     家族に口やかましく接すれば波風が立ちますが、その非を悟り悔い反省すれば吉です。
                     しかし反対に、溺愛したり情に流されたりして節操を失い、女子供が一日中笑い転げる
                     ような面白おかしい楽しみばかりを追い求めて暮らすようになるのは締りがなく家庭が
                     乱れて困ることになるのです。運勢的にも内部の乱れが表面化しないよう気をつけましょう。(小吉)

     ☆四爻 − 爻辞:富家。大吉。(いえをとます。だいきち。)

             解説&運勢:「家が豊かになって吉です」。一家和合を司る良妻賢母の爻ですから、言うまでもなく
                     大吉です。家業の大いに繁栄する時。運勢的にも有力な協力者を得て順調に事が
                     運ぶ時。(大吉)

     ☆五爻 − 爻辞:王假有家。勿恤。吉。(おうゆうかにいたる。うれえるなかれ。きち。)  

             解説&運勢:「王様が家を治めます。吉です」。ここは一家の長である父親であり、夫、主人の爻。
                     正しい規律、節度をもって家族と融和するので家は繁栄するのです。「象に曰く、王有家に
                     假るとは、交々相愛するなり」とありますが、易経で「愛」という言葉がでてくるのはここだけです。
                     (家族間の情を中国では「愛」と呼ぶそう)親子兄弟姉妹全てがお互い思い合い愛し合うの
                     で正しい家道に至るのです。運気は良好、堅実に進みましょう。(大吉)

     ☆上爻 − 爻辞:有孚。威如。終吉。(まことあり。いじょたれば。ついにきち。)

             解説&運勢:一家の長が家道を整え、威厳を持って家を治めるので終わりは吉なのです。ただ自分の権力を
                     振り翳したり相手を見下すのではなく、自身を反省し正道に則り進む誠心がありますから、
                     家風が成り立ち家族の信頼関係も成り立つのです。誠があって威厳があるので終わりは吉に
                     なります。 運勢的にも心を緩ませず、締めて行きましょう。(中吉)


  「家人」は家庭や家族に関する卦です。 この卦が出た時は、家庭が安定している状態と考えて良いと思います。
安定の基本を作るのが、その家の女性、母親、主婦です。 炊事洗濯お掃除等、家を整え家事をしっかりこなすことも勿論大切
ですが、それよりもなによりも、「女の貞に利ろし」という言葉通り、女性らしい優しさ、温かさ、そして愛嬌がカギとなります。 
母も妻も、優しい笑顔を絶やさずその家の太陽のように家族を照らし、家庭を安らぎの場とすることが大切なのです。 
(・・・と、家事が恐ろしく苦手な妻であり母なアタシの言い訳も含まれます、はい。^^;;; こんなアタシでゴメンネ、夫、子供達よ)
占いを全く信じないという知り合いが、私のHPのトップページにある易占タロット占いを何気にクリックしたところ、
この「家人」の卦が出たそうです。その時、彼の潜在意識の中からふと家に関する情報が湧いてきて、「あ!今日は
結婚記念日だった!」と、大切な日を思い出し、慌てて妻が待つ家に帰ったそうです。 このように、易は何かを
当てるだけでなく、その人の心内に潜む潜在意識にも語りかけてくれることもあるのですね。^^ 

















 

火沢けい(かたくけい) 〜 対立し、背き離れる時 〜

                  −   嫁姑 〜 反目し合う故に引き合う妙 −






 卦辞:けい。小事吉。(けいは、しょうじはきつなり)

 キーワード:見込み違い、予定変更、誤解、錯覚、背き合う、疑い、白眼視、過失、二女同居して争う、噛合わぬ など

 解説&運勢:「けい」という字は変換しても出てこない特殊な漢字なので、ひらがなで書かせて頂いていますが、扁の「目」は
          「離」で、右側の「癸(みずのと)」は兌になります。前の卦、家人を逆さにしたのがこの卦で、家庭の不和、
          意見の食い違い、矛盾相剋を示しています。上卦の離は火の中女、下卦の兌は沢、少女。火は炎上し、
          水は下へ向かうので、お互いが正反対を目指し、志が合わず、陰気な睨み合いを表す、嫁姑の関係のような
          卦なのです。 (姉妹や会社でのお局様と可愛い新入社員との関係もいえますよね)背く意味の卦に天水訟が
          ありますが、こちらは男同士の公の背反で、けいの卦は内に反目と解されます。しかし、視点を変えてみますと、
          天と地は背反しつつ大きく交流し、男女も然り、むしろ背反しているが故に実は気になり引き合い、必要に
          なるということが自然の摂理なのかもしれません。たとえ背いていても、同じ目的のために働かすことによって、
          用をなすことができるものなのです。また、背き合ってはいるものの、五爻と二爻は中爻において相応じ
          あっています。小事吉というのはこのような応じ合い、補い合うところもあるからなのです。運勢的には、
          万事行き違いの多い時ですから、明智ある人の意見を尊重する時です。


     ☆初爻 − 爻辞:悔亡。喪馬勿遂。自復。見惡人。无咎。(くいほろぶ。うまをうしなうおうことなかれ。おのずから
                 かえる。あくにんをみて。とがなし。)

             解説&運勢:「悔いがなくなります。馬を見失いますが、追わなくても向こうから戻ってきます。
                      悪人でも心を広くして会えば問題ありません」 この爻は和悦の徳を持っている爻で、
                      陽の上の陽で志正しく、九四も心をあらため親和を求め帰ってくるところです。初九に
                      とっては一度は自分を捨てた悪人に見えても、改心して戻ってきたので拒むことなく
                      寛大に受け入れるのです。なので、運勢的にも自分から焦って動いたりせず、成り行きを
                      冷静に静観して無難な時です。喧嘩しても相手が謝って来た場合は寛大な気持ちで
                      受け入れましょう。(小吉)

     ☆二爻 − 爻辞: 遇主于巷。无咎。(しゅにちまたにあう。とがなし。)

             解説&運勢:「小道で君主と偶然出会いますが問題はありません」。思いがけないところに通じる
                     途があります。運勢的にも意外な展開がある時です。臨機応変、柔軟さが鍵。(小吉)

     ☆三爻 − 爻辞:見輿曳。其牛掣。其人天且はなきらる。无初有終。(よのひかるるをみる。そのうしひかれ。
                 そのひとかみきられかつはなきらる。はじめなくおわりあり。)

             解説&運勢:上九に誤解されて憎まれ、その髪を切り落とされ、その鼻を削がれるような辛く支障の
                     多い時ですが、終わりは誤解が解けて相応じるのです。(とはいえ、髪を切られたり
                     しかも鼻を削がれたりって激し過ぎですよね・・・この、鼻を削ぐってよく易経に出て
                     きますが、おっかないなぁ・・・ せめて叩くとかどつくくらいにとどめて欲しいです^^;) 
                     運勢的にも思わぬ濡れ衣を着せられたり苦しい時ですが、何事にも関与しないことです。
                     誤解は後で解けます。(中吉)

     ☆四爻 − 爻辞:けい狐。遇元夫交孚。持ル咎。(けいこ。げんぶにおうてこもごもまことす。あやうけれどもとがなし。)

             解説&運勢:背いて孤立してしまいますが、孤立の非をを悟ることで善良な理解者(初九)と出会い、
                     心から親和を求める時。運勢的にも悩み多く、孤独に陥る時ですが、誠意を尽くせば
                     援助を得られる時です。(小吉)

     ☆五爻 − 爻辞:悔亡。厥宗噬膚。往何咎。(くいほろぶ。そのそうはだえをかむ。ゆけばなんのとがあらん。)

             解説&運勢:障害や誤解があって、九二と会えなかったが、たまたま巷でバッタリ九ニと遇うことができ、
                     とても仲良くなれれるというところです。 運勢的には見込み違いの起き易い時ですが、
                     協力者と共に、解決方法を考えると良いです。(大吉)
                     

     ☆上爻 − 爻辞:けい狐。見豕負塗。載鬼一車。先張之弧。後説之弧。匪寇婚媾。往遇雨則吉。
                 (けいこ。しのとをおうをみる。きをいつしゃにのす。さきにはこれがゆみをはり。のちにはこれが
                 ゆみをとく。あだするにあらずこんこうせんとす。ゆきてあ めにあえばすなはちきち。)

             解説&運勢: 「背いて孤立します。見方を変えれば疑いも晴れます。」相手があたかも泥まみれな
                      汚らわしい豚のように見え、また、多くの鬼が車に満載されているかのように見えて
                      しまい、そこで最初は討ち滅ぼそうと弓を張りますが、段々近づいてくるとそれが大きな
                      錯覚であったことに気づき、弓の張りを緩めるのです。 魔物と思っていた六三は、
                      実は敵ではなくむしろ親しみを求めていたものだったのです。運勢的にも疑惑を生じやすい
                      時ですが、実態を見極めることが大切です。(中吉)


    人間関係の機微といいますか、仲良くなればなるほど馴れ合い故、お互いが自由勝手な意見を言い合うようになり、
  うっかり相手を傷つけてしまったことがきっかけで、仲違い、いがみ合いを招いてしまうこともありますよね。特に近しい関係、
  姉妹、親友、親子、嫁姑などの関係からも起こり易いと思います。  そこでキッパリ縁が切れると良いのですが、
  嫌だわ、あの人!大嫌い!と、思う人ほど気になってしまうもので、例えば嫌な人のHPやブログを逐一チェックしては
  益々嫌な気分になったり・・・などということも少なくないのではと思います。 嫌なら見なきゃいいのに!と、思いますが、
  嫌なのにどうしても気になってチェックせずにはいられず、チェックしては「嫌ねぇ、またあんな傲慢なこと書いちゃって!
  馬鹿みたい。何様のつもり?」などとキリキリしてしまうということは、潜在的にはその人を意識し、本当は繋がりたいという
  気持ちも裏腹にあるのではと思います。(心内は、お互いが自分からではなく相手に非を悟らせ謝罪させたい、相手が素直に
  さえなれば許してあげるのに・・・という、傲慢な気持ちがお互いにある時なのですよね) 
  本当に相手を見放せば、相手を嫌いになったことすら忘れ、どうでもよくなる筈ですものね。 愛と憎しみは背中合わせ。 
  目を背けようとすればするほど、相手の気持ちが実は気になる・・・。 そんな時は意地を張らず、先ずはこちらから
  「ごめんなさい」と頭を下げてみることも必要です。 それでも相手が傲慢にあれこれネチネチ言ってきたり、それみた事かと
  鬼の首でも取ったかのように偉そうに見下してきたなら、その時こそ、キッパリ縁を切り、その人のことはスッカリ忘れましょう。
  本当に縁のある人でしたら、誤解や喧嘩があっても、こちらが頭を下げれば必ずその気持ちを汲んで下さる筈ですもの。

  












     








 

水山蹇(すいざんけん) 〜行き悩む、困窮する 〜

             −  にっちもさっちもどうにもなんとやら 身の程を知り引き下がる時 −






 卦辞:蹇。利西南。不利東北。利見大人。貞吉。(けんは、せいなんによろしく、とうほくによろしからず。たいじんをみるに
     よろし。ていなればきつなり)

 キーワード:一難去ってまた一難、時期を待つ、辛苦して進む、ぎこちなく進む、自己反省、修養、溺死の象、経済的難渋 など

 解説&運勢:蹇とは、足なえ、とどまる、行き悩むことです。前方も後方も危険があり、進むことも退くこともができない象なのです。
         卦をみますと、上卦は坎の悩みがありますが、またその下、二、三、四爻にも同じく坎があり、初爻を除いて坎為水の
         卦になりますね。悩みが去ってまた悩みですから、どうにもこうにも動くことができないとても苦しい卦になるのです。
         卦辞の「西南に利し、東北に利しからず」とは、西南は坤の地の方位で、平安、安泰、安全とみますが、東北は艮 山の
         険しい地とします。なので坤の安全に従い険難をさけましょうという意味なのです。坤の柔軟で素直なところに
         従うのが良く、艮の拒絶的な態度はNGだということを表してもいます。大人を見るに利しとは、坤の態度をもって
         謙虚に有力者に従う態度が大切と説いているのです。大象伝では、このような八方塞的危険が有る象を見て、
         君子たる者は、蹇の時、進退ままならぬことがあっても、天を怨むことなく身に至らぬところがなかったか反省し、
         尚一層身の修養に心がけ、徳を養いながら動かず耐える時といっています。
         運勢的には何事も思うようにならない時です。じっと辛抱し、耐える時なのです。動けば災難を蒙り、傷を更に大きく
         してしまいます。 


     ☆初爻 − 爻辞:往蹇来誉。(ゆけばなやみきたればほまれあり。)

             解説&運勢:「行けば困難に遭遇し、退けば誉れを受ける時です」。陰を以って陽の位にいるので陰柔不才
                     で進みかねないところがありますが、艮の爻なので止まるを良しとしています。応も比もないです
                     から、誰にも助けてもらえず進んでも困難に陥いるだけなのです。なので運勢的にも
                     今は退き、焦らずに時を待つ時です。(小吉)

     ☆二爻 − 爻辞:王臣蹇蹇。 匪躬之故。(おうしんけんけん。みのこにあらず。)  

             解説&運勢:九五の天子と正応になっています。 陰の上の陰で中庸の徳を持ち、天子に仕えます。
                     このような困難な時に立ち向かって進むことは、自分の名誉や富みを求めるのではなく、
                     捨て身で王に仕える者としての誠意から出たものです。なので大きな成果がなくても咎めは
                     ないのです。 運勢的にも人の為に無償の愛を捧げる時です。成果を期待せずただ一生懸命
                     働きましょう。(小凶)

     ☆三爻 − 爻辞:往蹇来反。 (ゆけばなやみきたればかえる。)

             解説&運勢:「進めば困難に遭遇し、退けば安らぎを得る時です」。艮の主爻であり、坎の主爻でもありますが、
                     中庸の徳がなく、勢いに乗って無理に進みかねないところがあります。しかし、本来は止まるべき
                     ところで、動けば悩み苦しむことになるのです。進まなければ比する六ニを通して九五の天子に
                     接することも可能なのです。 運勢的には身を引いて守る時です。目下の面倒を見ることがあります。
                     (小凶)

     ☆四爻 − 爻辞:往蹇来連。(ゆけばなやみきたればつらなる。)

             解説&運勢:「進めば困難に遭遇し、退けば仲間と協力できます」 九五の天子と比する大臣です。陰の上の
                     陰で位正しく、巽順の徳を持ち誠実ですが、才知力量に欠けています。あえて進むと悩み苦しみに
                     陥りますが、本分を守り止ることで上下の連合の主となって無難なのです。 運勢的には積極的に
                     進まず退いて有力な仲間を得られる時です。(小凶)

     ☆五爻 − 爻辞:大蹇朋来。 (おおいになやみともきたる。)

             解説&運勢:「大きな困難に悩み苦しみますが、友達が来て助けてくれる時です」。 蹇難をすくおうと進んで
                     西南の坤の地へ行き、その中を得たところです。 苦しい東北を去り、利しき西南へ来て、やっと
                     蹇難解けようとする時なのです。運勢的には有力な援助を得られやっと困難打開の時です。(中吉)

     ☆上爻 − 爻辞:往蹇来碩。吉。利見大人。(ゆけばなやみきたればおおいなり。きち。たいじんをみるによろし。)

             解説&運勢: 「進めば困難に遭遇し、退いて守ればおおいなる功績を得る時です。吉です」。進んでも
                      悩むばかりで何の功も樹てられない時。しかし、九三に応じ勢いある陽の力を借り、九五の
                      陽剛な天子のもとに見参し、臣下として仕えることで吉となるのです。 運勢的には援助を
                      受けられ救われる時です。目下のの助力を得て、目上と相談することが良い時。(吉)
  
 
  迷い苦しんでいる時にこの卦が出ると、「タハ〜・・・」 とガックリしてしまいます。 現状をそのまま言い当てられたように
感じてしまうのですよね。 この卦は解説通り、悩み困窮するという卦なのです。 山にさえぎられ、水に行く手をさえぎられ
進むことも退くこともできない状態なのですから。 しかし、「易経」には「貞吉」、ただしければ吉とあり、賢明に対処すれば
決して悪いことではありませんし、逆に危機を転機に変えられる可能性もあるのです。 卦の流れで行きますと、前の「けい」
の嫁姑の卦から来ていますので、嫁姑との間で問題が起き、悩む時でもあるのですが、冷静に対処すれば、周りからの
助けも得られ、お互いの誤解なども解けるということを暗示しています。 そして、次の「解」の卦へと続くことができるのです。
マーフィー博士はこうおっしゃっています。「困難が起こった時には、忍耐強くしていなさい。相談できる良い人を見つけなさい。
貴方はその情況と素手で戦ってはいけません。自分の中の無限の力を信じなさい。無限の知力はあなたが黙っていても
困難に対処し、解決する道をしっているのですから。」 また、聖書には、「人の心にある謀は、深い井戸の水のようだ」という
成句があります。相手の深い心の底をのぞきこんでもわかるものではありません。しかし、柔軟且つ謙虚に対応することで、
そこから清らかな水を汲むことは可能です。 易経には絶望という文字はありません。 賢く振舞い、常に希望を持つことで、
人生を飛躍させるチャンスとして大いに活用できる素晴らしいものなのです。 






 













 

雷水解(らいすいかい) 〜 雪解け、解決 〜

                   − 春風と共に難儀が解け、軽やかにチャンスを掴む時 −






 卦辞:解。利西南。无攸往。其来復吉。有攸行。夙吉。(かいは、せいなんによろし。いくところなければ、それきたり
     かえりてきつなり。いくところあれば、はやくしてきつなり。)

 キーワード:解け散る、西南に利しき、解散、解消、離別、緩散、難解ける、好機到来、新しく事を起こす、安心油断 など

 解説&運勢:この卦は険難の外に震で動くという象ですから、前の卦、蹇の険難から脱出して解になるというのです。
         西南に利しとは、長い間の艱難が解ける時ですから、西南の平坦で穏やかな住み心地の良いところに居る
         のがよろしいとします。寒く厳しい冬が過ぎて、春風と共に天地の気も緩み、開放し、交感し、和合すれば
         雷雨によって百穀草木は芽を出します。これまでの苦しみ悩んだ難儀が解け、新しい出発の時が到来した
         ことを表す卦なのです。なので、チャンスは逃さず速やかに掴んで吉です。解の時はどうしても開放感に
         気が緩み、怠け心が起き易い時でもありますから気を緩めすぎてグズグズしてしまうと折角のチャンスが
         逃げて行ってしまうのです。 また、大象伝に、「雷雨おこるは解なり。君子以って過を赦し罪を宥む」
         とありますが、雷雨が起こって閉塞の気が緩み、万物が活動し、のびのび成長する象に則り、君子たる者は
         過失をした者は赦し、罰は減じて軽くし、人民の心が閉塞することないようのびやかに進展するよう
         更正できるようにしてあげた方が良いというのです。 運勢的には、苦労の中にいた場合は、ようやく解放
         されますが、そうでない場合は怠慢になるとか、職を解かれるとか、離別問題が起きるといえます。 
         解とは、「牛の角を刀で裂く」ことをあらわす漢字で、この卦は吉卦でもあり、凶卦でもあるといわれていまして、
         悩みが解決した場合は吉とみて、既に出来上がったもの、まとまったものが分解、解消されるということになると、
         おおむね凶の要素が強くなるのです。


     ☆初爻 − 爻辞:无咎。(とがなし。)

             解説&運勢:己の不才不徳を知って、陽剛の賢人(九四)によって過ちを改めるところですので、
                     咎がないのです。 運勢的にも分をわきまえれば人の援助で救われます。(小吉)

     ☆二爻 − 爻辞:田獲三狐。得黄矢。貞吉。(かりにさんこをう。こうしをう。ていきち。)

             解説&運勢:狩に出て多数(三は三つに限らず多数の意味。・・・私は算数が大の苦手で、1,2,3の
                     後は沢山!で片付けたい人間ですので、この表現、とってもよくわかります^^)
                     の狐を獲り、そのうえ狐を射た黄銅の矢も失わず取り戻し得たようなものです。
                     何故そのようなことができるかというと、中庸の徳を持ち、その行いが貞正で真面目
                     に手堅く頑張ったからなのです。 運勢的にも苦労するだけの効果はありますので、
                     頑張れるだけ頑張りましょう。(大吉)

     ☆三爻 − 爻辞: 負且乘。致寇至。貞吝。(おうてかつのるあだのいたるをいたす。ただしけれどもりん。)

             解説&運勢:陽位に陰で居て、陰柔不才、不中正。世の中を艱難に陥れた悪い人の一人。
                     才能がないのに不相応な高い地位につく小人のところです。 それはあたかも
                     多額の借金をし生活費を削ってまで無理に高級車を買うようなもの。 九四の大臣に取り
                     入って、九ニの賢人の上で見栄を張り誇っている恥ずかしい姿。 このようなことではやがて
                     ローン地獄に苦しみ、人から誹られます。 運勢的にも不相応な地位を求め、災難に遭って
                     しまう時です。見栄を張るのはやめましょう。(中凶)

     ☆四爻 − 爻辞:解而拇。朋至斯孚。(なんじのぼをとく。ともいたりてこれまことす。)

             解説&運勢:足の親指のような六三(心の正しくない悪い人)との関係を切るなら、九ニの賢人も
                     心から信頼し、心を合わせて艱難を解散させることができるとします。 親指を初六とする
                     説もありますが(沢山咸の初六も親指を表していますし)、この卦は震の足の下にあると
                     いう理由で六三を親指とします。初六は賢人の感化を受けて改心しますから関係を切る理由は
                     ありませんが、六三は改心せぬ恥ずべき小人なのですから関係を断絶しなければ
                     NGなのです。 運勢的にもよくないものとは手を切りましょう。勇気が求められる時です。 
                     腐れ縁を思いきって断ち切る時でもあります。(小凶)

     ☆五爻 − 爻辞:君子維有解。吉。有孚于小人。(くんしこれとくあり。きち。しょうじんにまことあり。)

             解説&運勢:陽位に陰を以っている柔徳の天子のところ。自ら小人を除去することはできないですが、
                     九ニの賢人と相応じ、九四の大臣とも比しているので手伝ってもらえ艱難を解くことが
                     できるのです。小人たちはそんな徳のある君子に信服し、感化されて改心し、自然と退き去り
                     天下安泰が来るのです。 運勢的には悪い者とは潔く縁を切り無難な時。甘い言葉に
                     のらないことです。(中吉)

     ☆上爻 − 爻辞:公用射隼于高 之上。獲之无不利。(こうもちいてはやぶさをこうようのうえにいる。これをえて
                 よろしからざるなし。)

             解説&運勢: 位の高い悪人の所。たとえていうと高い城壁の上にとまっている隼のように荒々しく、
                      他に害を及ぼす鳥のよう。そこで天子は公に命じ、これを射落とすのです。 このように
                      悪い巨魁を射落とすことは、艱難を完全に解除するということですから、よろしくないわけが
                      ないのです。 運勢的にも前途は明るいですが、隙をつこうとしている人がいますので用心。
                      良い時なのですが、良い時ほど油断は禁物です。隼はスパイや商売仇ともいえますから、
                      まずはそれを射る(敵を退治する)ことから始める時です。


  「解」の卦は、カードに描かれてあるように、春の雪解けの卦です。 問題解決、解放、解き放たれるなどを表すこの
カードから、私が個人的にイメージする言葉は、「許す」 ということです。 これは、マーフィー博士も同じように思っている
ようで、嬉しくなってしまいました。 「許す」ということは決して他人のためだけではなく、自分のためでもあるのですよね。
自分の中にある厳しく否定的な考えから自分の魂を緩め、解放するために必要な行為なのですから。 許し=解放の
真の意味であると思います。 しかし、許すという行為は簡単なようでとても難儀なものですよね。
許す・・・という言葉を聞くと、誰のことが思い浮かぶでしょう。絶対に忘れられず、今も許せないのは、どういう人物で
どういう経験でしょう? 自分を過去に縛り付けているのは何でしょう? 絶対に許さない!と思っていると、過去に縛られ
今を生きることができなくなってしまいます。
許すことは、解放すこと。自分や他の誰かを許すとき、本当の意味で心が解放されます。心の扉を広く開け放たれるのが
わかります。 許すことは、自由になるということですから、いつまでも拘ることなく、閉塞から開放される為にも、許したい
・・・という心、持てると良いですね☆