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| 巽為風(そんいふう) | 〜 巽順、迷い 〜 − 風の如く柔軟に 謙虚な態度で優れた者に従う時 − |
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卦辞: 巽。小亨。利有攸往。利見大人。(そんは、すこしくとおる。いくところあるによろし。たいじんをみるによろし) |
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| 兌為沢(だいたく) | 〜 悦び、口は災いの元 〜 − 麗沢 〜 互いに潤し合う − |
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卦辞:兌。亨。利貞。(だは。とおる。ていによろし。) キーワード:喜悦、愛嬌、贅沢、潤い、収穫の秋、沢、浪費、ユーモア、笑い楽しむ、口論、議論、和悦、勉学、親和、口ばかり、 など 解説&運勢:兌とは悦ぶということです。 卦を見ていると、ふたりの少女が喜び合い楽しく笑い合う姿に見えます。 兌の卦は 心穏やかに楽しく語り合うこと、和悦の心の大切さを説き、同時にひとつ間違えれば口は災いの元、不和の元とも なることを戒めています。 「麗沢」という言葉がありますが、それはこの卦の大象伝から取った言葉です。(麗=連なる 沢=兌 沢が連なり兌為沢となりますね) 連なった二つの沼沢が互いにうるおし合うように、友人が互いに助け 合いながら学ぶことを意味します。 また、この卦はニ爻、五爻の陽剛が中を得ていますので、中心に誠実があります。 そして三爻、上爻の柔なるものが、内外卦において外にあるということは、和柔をもって接することを表します。故に悦び、 しかもよく貞正なるものとするのです。二つ並んだ沢がお互いに漫潤し合うように、君子は、朋友と互いに和悦を もって講じ合い、相益しあうべきと説いているのです。 運勢的には話し合いで解決する時です。小成卦の兌の象意を 上手に使い判断します。 同じ事が繰り返されることがあります。 悦び事がある一方で、不平や不満が 多いとします。 悪い運勢ではありませんが、大きな事業に着手するような勢いではありません。 他人の口車 に乗りやすい時でもありますから慎重に行動しましょう。 ☆初爻 − 爻辞:和兌。吉。(わしてよろこぶ。きち。) キーワード:欲望節して質素に、他人のことに口を挟み信頼失う、人と親交深め平安、本分守り心安静にして 明朗快活な姿勢で開運、論争すれば衰退孤独、一喜一憂せず分外の望み持たず努力 など 解説&運勢:位は低いですが居るべきところに正しく居て、応じても比してもいませんが、それは、志を曲げたり 情に絆されすぎることなく、周囲に影響されることがない為、調和の取れた和悦の心を保つことが できるのです。 運勢的には現状維持して平和な時です。(大吉) ☆二爻 − 爻辞:孚兌。吉。悔亡。(まことにしてよろこぶ。きち。くいほろぶ。) キーワード:自我を主張せず自己過信せず目上の支持に従い吉、お人よしにつけこまれ誘惑に陥る、二業三業に 手を出せば損失失敗 など 解説&運勢:中庸の徳を持ち、陽剛で真心が満ちています。 このような誠を以って喜ぶ姿故吉を得られる のです。 ただ、この爻は九五と応じることなく、六三の小人と比していますから、悔いのある 可能性はありますが、中庸の徳を持っていますから、小人の誘惑に負けることなく悔いは 亡びるのです。 運勢的には誠意をもって努めれば吉です。信頼関係を大切にしましょう。(中吉) ☆三爻 − 爻辞:来兌。凶。(きたりてよろこぶ。きょう。) キーワード:相手のことばに下心あり、初め順調後に乱れ、人目を忍んで悦楽追う、巧言令色以って誠実欠き 信頼失う、艱難努力必要だが安楽求め失敗 など 解説&運勢:卦極で悦びが行き過ぎ、貞正を失ってしまいます。 巧言令色を以って九二に媚を売り、悦ぼう としますが、九二は中庸の徳を持っていますから六三の誘惑には乗りません。 六三は 卑しい行為を軽蔑され、凶となるのです。(来たりて=上から下へ及ぶ=六三から九二へ誘惑) 運勢的には上手い話に騙されやすい時です。他人の口車に乗らず、慎重に。媚び諂いはNG。(凶) ☆四爻 − 爻辞:商兌未寧。介疾有喜。(よろこびをはかりていまだやすからず。やまいをへだてよろこびあり。) キーワード:交際する友を誤り生涯の支障とならぬ用心、悦楽に心奪われ本分忘れ本業疎かにする、目先の楽しみ に引かれ前途の幸福失わぬように など 解説&運勢:中庸の徳を持たず、行動に迷いが多い爻です。 本来は九五の天子に仕えなければならない 立場にありますが、六三@小人の誘惑につい引かれてしまいます。 天子に仕えるべきか 六三と悦ぶべきか迷っているのです。 しかし、冷静に自分の迷いの非を悟り、本業の大切さを 自覚し、六三を遠ざけるならば喜びを得ることができるのです。 運勢的には楽しみに引かれず、 本業をしっかりしましょう。私利私欲は破滅を招きます。(小吉) ☆五爻 − 爻辞:孚于剥。有氏B(はくにまことす。あやうあり。) キーワード:予想外のことに気を移し損失、趣味嗜好に引かれ本業怠慢、人のすすめに乗って不慣れなことに 手出しはNG など 解説&運勢:剛健中正な天子です。 しかしながら、上六の小人と比していますから、上六の巧言令色に 引かれてしまう可能性があります。そうなってしまうと、上六のせいで折角の天子の尊厳を損ない、 徳を剥されてしまいかねませんからとても危険なのです。 運勢的には間違い、勘違いの 多い時です。 用心し、足元を救われないよう注意しましょう。(中凶) ☆上爻 − 爻辞:引兌。(ひきてよろこぶ。) キーワード:自ら先立たず賢人に従い吉、物事七八分で満足し深追いNG,弁舌以って相手を迷わせ私利私欲 満たすことNG,舌禍が発展し怪我外傷負うことあり など 解説&運勢:卦極にあり行き過ぎがあって、道徳に乏しく、悦びすぎるところがあります。 中徳がなく、 周囲を無理矢理悦びに引き入れようとします。決してその態度は褒められるものではありません。 吉か凶かは、相手が引かれるか引かれないか(大人か小人か)にかかっています。 運勢的には有頂天になっていてはいけない時。慢心が身を滅ぼします。定年退職など、 身を引くには良い時期です。(小吉) 兌は、悦、悦び楽しむという意味の卦ですね。 マリア的好きな卦のひとつです。(七赤金星生まれですし^^) 皆が気持ちよく助け合い、仲の良い同士が相寄って、お互いに磨き合い、励まし合うという卦です。 大象で見ますと、「君子は朋友と共に講習す」、とあります。これは、一人が和の心を持てば相手もまた和の心をもって 接するということです。 しかし、親しき仲にも礼儀ありで、相手との距離の取り方を誤ると、せっかく育んだ信頼関係も 壊れてしまいます。また、この卦は口は災いの元として、言葉には気をつけましょうと戒めています。 「言いたいことは明日言え」 という言葉があります。 感情的になっている時というのはどうしても理性を失い、 つい余計なことまで言ってしまいがちですよね。 私も例えば夫との口論の際は言わなくても良いことまで口走ってしまい あ〜あ・・・ 何故あんな酷いことを・・・ 馬鹿な私・・・ と後悔することがよくあります。(涙) 一度発した言葉は消すことができません。 だからこそ、冷静さを取り戻し、本当に言わなければならないことなのか 如何かを考える時間が必要なのですね。 自戒を込め、肝に銘じたいと思っています。 |
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| 風水渙(ふうすいかん) | 〜散る 〜 − 水面を散らす風の如く、艱難を吹き飛ばせ − |
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卦辞:渙。亨。王仮有廟。利渉大川。利貞。(かんは、とおる。おうゆうびょうにいたる。たいせんをわたるによろし。 ていによろし。) キーワード:悩みを散らす、離散、流浪、波紋を投げかける、噂に苦しむ、色情悩み、三角関係、不慮の災難、外より助けられる など 解説&運勢:この卦は、巽の風が坎の水上を吹く象で、水が風に吹き散らされるので、渙といいます。 序卦伝では、 「兌は説ぶなり。説びて後にこれを散ず。故にこれを受くるに渙を以ってす。渙は離るるなり。」とあります。 人が悦ぶ時には、どうしても気が緩んで物事が散乱し、まとまりがなくなってしまうものということで、後に この卦、渙が来るのです。この卦はもと天地否の塞がって通じないという卦から、四爻がニ爻と交替し ニ爻の剛陽が中を得るので、下において窮することなく、四の柔は外に位を得ていて五爻に巽順です。 五爻は君子、四爻は臣の位です。この時互いに君臣が親しみ助け合うので離散に至らず亨通を得られます。 「有廟に至る」というのは、王が祖先の霊を祀るの意で、渙の時(万民の心が散っている時)には王は祖先の 霊を祀って孝道を治め、万民の心を集めることに力をそそがなければならぬと説いています。国の盛衰は 王ではなく、万民の心の集散にあるものですから。 また、この卦は散るという意から悩みを散らすという卦でも あって、困難から脱出できる時でもあるのです。 大川を渉るに利しとは、巽木の舟に乗り、大きな川を渉る ように、艱難を突破していくことにより、大いなる功績があげられるということを意味しています。 このように運勢的にも、散るといっても吉凶の二面があります。 例えば現に苦難の中にいる人は、ようやく それから解放され、幸運が続いていた人は追われるように散らされる危険があります。交通事故に注意の時です。 ☆初爻 − 爻辞:用拯。馬壯吉。(もちいてすくう。うまそうなればきち。) キーワード:自己主張自我NG,性急短慮挫折、自己過信は孤立招く、艱難散る時だが未だ力不足で 前進でき難い、目上の支持に従い開運 など 解説&運勢:渙散のはじめの爻ですので、まだ、散らす力が弱い時。 陰柔不才で自力で艱難を散らす ことができないので、陰陽比している九二の力を借りるのです。 それはたとえてみるならば 自力では力が及ばないので元気な馬に乗り艱難を脱するようなもの。 故に吉なのです。 運勢的には有力者の援助があれば有望です。(吉) ☆二爻 − 爻辞:渙奔其机。悔亡。(かんそのきにはしる。くいほろぶ。) キーワード:人間関係大切に、思わぬところから吉報あり、運気開発の兆し見えた時、手がかり掴み安心 など 解説&運勢:才徳ある君子の爻です。 艱難を散らす力を持っています。成すべき仕事を終えて、 天子のもとへ走り安んじます。(机=九五@身を寄せて休むところ。)そのような状態でしたら 艱難の中の悔いも亡くなるとします。 運勢的には今までの気苦労がようやく安定します。 ただし、安定の中にいた場合は失敗を招く危険がありますので用心しましょう。(小吉) ☆三爻 − 爻辞:渙其躬。无悔。(そのみをかんす。くいなし。) キーワード:出費惜しんで艱難突破できず、進む方策失い迷う、目上の助力を乞い運気開発 など 解説&運勢:艱難の極。(下卦悩み@坎 の爻)才力不足ではありますが、上九と応じていて、しかも 二、三、四爻の震の一爻でもありますから、あえて危険をかえりみず、上九に助けを求め 艱難を散らしてしまおうという志があるのです。艱難に陥っていることは悔いあることでも ありますが、我が身をかえりみず艱難を救おうという勇気がありますから悔いはなくなります。 運勢的には自分を投げ出し全力投球、困難を散らし一途に努力する時です。有力者の 力を借りましょう。私利私欲で動くことはNG。(中吉) ☆四爻 − 爻辞:渙其群。元吉。渙有丘。匪夷所思。(そのぐんをかんす。げんきち。かんしてきゅうのごときあり。 つねのおもうところにあらず。) キーワード:小さな望みより大きな望みを、利己的な望みは失敗、艱難の中にあっても脱出の兆しあり など 解説&運勢:この卦の主爻で、上卦巽の主爻、そして陰位に陰でいますから、志正しく従順で、 九五の天子とも陰陽比してますから天子に従う忠誠厚い大臣なのです。しかも天下の 艱難を散らすため、己の朋党(子分たち)を解散してまで天子に仕え天下を救うのです。 小さな朋党を惜しまず解散してこそ、より大きな団結ができるもの。こういった知恵と度量を以って 天下に奉仕する為大胆にもプライドを捨て、朋党を解散させてしまうという潔い行為、小心者な 凡人にはなかなかできることではないですよね。カッコ良すぎるので元吉なのです。 運勢的には 普通の手段では片付かない時です。大胆な行動力と視野の広さが求められます。(大吉) ☆五爻 − 爻辞:渙汗其大号。渙王居。无咎。(そのたいごうをかんかんす。おうきよをかんす。とがなし。) キーワード:私利私欲NG、政治学術研究など精神的なことは吉、運気盛大で大局的な立場に立ち大いに成果 など 解説&運勢:中庸の徳を持った天子です。今まさに、天下の艱難を散らす時。 例えば汗がひと度からだ から出れば元に戻らないように、艱難を散らす為、大号令を発し、艱難が散るまで頑張って 志を貫き通し、変える事がありません。このように、王の位に泰然といる事は、中庸の徳に かなったことですから咎がないのです。 運勢的には他人の為に骨を折り、利をうる時です。 自分の目先の利にとらわれないように。(吉) ☆上爻 − 爻辞:渙其血。去逖出。无咎。(そのちをかんす。さりとおくにいづ。とがなし。) キーワード:現状に執着しとまれば禍あり、依頼事など義理人情に引かれて引き受けないこと、たとえ良いと 思っても思い切って身を引いて無難 など 解説&運勢:この爻は卦極にあり、艱難を散らそうとする者ではなく、隠遁した者です。 艱難を招いた小人を 憎みつつも関与せず、血を見るような現場からとっとと退き、遠く逃れるのです。なので咎が ないのです。運勢的には退き控えて無事を得ます。騒ぎ立てたりせず、冷静に。(小吉) 人の一生には色々な波風があります。何をやっても上手く行かない時、とんとん拍子に事が進む時、ゆったりとした 時期や、急上昇、急降下するように何かが起こる時など・・・。運命や占いの信憑性を信じようと信じまいと、誰の人生 にもこの「波風」があります。苦難が長続きしないように、幸せの絶頂も長くは続かないもの・・・。この二面を渙の卦 は表しています。 例えば、苦難の時、嵐が過ぎるのを静かに待つ間、何もしないでじっとしているわけではありません。 運が悪い時こそ、何かを学ぶ事ができる筈なのです。自分自身のあり方を冷静に振り返り、反省する時期でもあり、また、 運が悪い時期というのは、それまでのパターン化したやり方を変える内なる変革、チャンスの時期でもあります。自分の 悪い癖を見つけ、それを上手く散らし、自分に良い変化を起こせたなら、その時苦難から解放され、希望の種が芽吹きます。 また、勢いづいて運が上昇し、高慢になると、とかく人はいい気になり、せっかくの芽吹いた希望の種の水やりも忘れて しまいがち。 良い運が巡ってきた時の心のあり方で、その運を長く保持できるか、下降するかを左右するのです。 地山謙の卦でもお話しましたが、「実るほど頭の垂れる稲穂かな」・・・・まさにこの言葉につきますよね。 |
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| 水沢節(すいたくせつ) | 〜 節度、区切り 〜 − 節に甘んず 〜 辛抱にも期限を 苦労し通すことはない − |
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卦辞:節。亨。苦節不可貞。(せつは、とおる。くせつはていにすべからず。) キーワード:止まる、世話苦労、節操、節制、分限守る、程良く成す、浪費NG,無理な節制はNG、過不及ない、 など 解説&運勢:節の卦は沢の上に水のある象で、例えば池や湖となって存在するのは、溢れたり枯れたりせず一定の水量を 常に保っているからなのですよね。これが節の所為です。枯れることなく溢れることなく、何事も過ぎることなく 節度を弁えれば亨通をえられると、この卦は説いています。 また、日本では「苦節」ということばは辛抱が美徳 とされ褒められる言葉ですが、節も過ぎると苦しくなり、いつか歪が生まれますから、苦節は固く守ることではない、 美徳ではないと、易経では説いています。苦節の道は制限が厳しすぎて無理が祟り、必ず窮するからです。 矢張り何事も度を過ぎず、ほどほどが良いのですよね。 過ぎたるは及ばざるが如しです。 また、下卦、悦びは 兎角溺れやすいものですが、上卦に艱難がありますので、難に遭えば甘い誘惑に乗ることを思い止まるという ような、節に止まるという働きがあります。人の欲は限りがなく、節がなければ贅沢になり、放漫になって財を 失うことになります。 なので及ばざることなく、限度を弁え、調子に乗ることなく、時と力と場を冷静に見て止まる ことが大切なのです。 故に君子は格式、法律、制度を定め、徳を行うにおいても節を失わぬよう、これを論議し 節に当るようにしなければならないというのです。たとえ才知力量があったとしても、最も大切なもののひとつは 「節」です。 才知力量に溺れ、力あるばかりに破れ去るのは、節を乱した報いともいえるのでしょう。 また、節が良い からといって、頑なに節に拘るようでは本末転倒で、節には竹のフシが撓るような柔軟さが大切だということです。 運勢的には身分不相応なことをしている時ですので、大いに反省し、改める必要があります。特別悪い 運勢でもないのに、不満の多い時です。 ☆初爻 − 爻辞:不出戸庭。无咎。(こていをいでず。とがなし。) キーワード:言葉に慎む、失言防ぐ、無理に進めば困難、才知力量隠し目立たぬようにして吉、分限弁える など 解説&運勢:限度を弁え慎み、行動を節する爻です。 陽位に陽爻でいて位正しく、志が正しくて、 六四とは応じているものの、上卦の悦びにつられて動くことなく、家の庭から出ようとしないのです。 なので咎がないのです。運勢的には慎んで控えていましょう。内部をしっかり固める時です。(小吉) ☆二爻 − 爻辞:不出門庭。凶。(もんていをいでず。きょう。) キーワード:積極的に出るべき時に出られず好機失い衰退、優柔不断NG,あえて外に向かい一歩踏み出す時 など 解説&運勢:中庸の徳を持っている爻ですから、家の門庭に出て行くべきなのに、止まって動きません。 しかし、この爻は、二、三、四爻の震の主爻でもありますから、動くべき時に当たっているのです。 とはいうものの、三、四、五爻の艮を見て、使命を忘れ止まってしまうのです。 このように、 動くべき時に分を忘れ止まってしまうことは凶なのです。 運勢的には消極的な為に折角の チャンスを失ってしまう時。使命を忘れず冷静な判断力を身につけましょう。(中凶) ☆三爻 − 爻辞:不節若則嗟若。无咎。(せつじゃくならざればすなわちさじゃくたり。とがなし。) キーワード:求めること多くし急進し失敗、節度忘れて進退窮する、目前の私利私欲に惑わされ誤る など 解説&運勢:中庸を保てず、節度を失ってしまう爻です。ここは水面にあたる爻で、水が溢れないよう 最も節することが必要な爻なのですが、卦極にあってどうしても行き過ぎ、やり過ぎて しまうのです。 なので失敗して感極まり嘆き悲しむことになるのですが、それによって反省し、 正しい道を進もうとするので、最終的には咎がないのです。 運勢的には節度を失い失敗 しそうな時。用心しましょう。(小吉) ☆四爻 − 爻辞:安節。亨。(せつにやすんず。とおる。) キーワード:柔和にして目上に従い任務を遂げる、実力才能本分に応じ行き過ぎることなく堅固な姿勢を守る など 解説&運勢:柔順で心がけの正しい大臣の爻です。 才力は乏しいですが、節の時に九五の天子に 従順に従い、心安らかに節度を守っていますから、成す事は安泰で亨るのです。運勢的には 分限を守り、安泰を得る時です。人柄が評価されます。(吉) ☆五爻 − 爻辞:甘節。吉。往有尚。(せつにあまんず。きち。ゆきてたっとばるるあり。) キーワード:質素に甘んじ後日の成果生む、贅沢NG,行き過ぎず及ばざることなく順調に発展、冷静沈着で 安泰 など 解説&運勢:中庸の徳を持った天子の爻です。 節の時にこの天子は、天下を治めるためしっかりと 節度を守って過不及ない行動をとり、しかもそれは少しもキチキチしすぎていなく、無理が ないのです。(甘節とは苦節の対語で、少しの無理もなく節度を守ることをいいます) なので万民もこの天子の徳に倣って、節度を以って和やかに安泰を保つことが できるのです。このような徳を持っているならば、人民から敬愛され天子としてしっかりと 国家を治めていくことができるのです。 運勢的には全て八分目で、余裕を持った対応が 吉を呼びます。あまりキチキチしすぎず厳しすぎず、無理なく安んじて分限を守りましょう。(大吉) ☆上爻 − 爻辞:苦節貞凶。悔亡。(くせつただしけれどもきょう。くいほろぶ。) キーワード:苛酷な節を固守し人間関係円滑欠き孤独、吝嗇に過ぎ孤立無援、苦し過ぎる節度はNG、 心を肝要に悠々と など 解説&運勢:卦極にあるこの爻は、節に過ぎるところがあります。節度をもつことは大切ではありますが、 度を超して厳格に過ぎてしまうと、それを守ることが難しいばかりか、苦しむことに(苦節) なるのです。政治でいえば圧政、独裁者による過酷な政治です。このようなことで、物事が スムーズに進展できる筈がありません。かえって反発、反抗心を煽るだけです。苦しい節度を 厳しく守るということは、かえって凶を招くことになるのです。 しかし、後悔して改めれば その凶は亡びます。 運勢的には努力しても報いられない時です。あなたの窮屈さ、完璧さ、 期待値の高さに周りはウンザリしています。柔軟で寛容さが望まれます。(大凶) 「苦節十年」という言葉は、日本では美徳@苦しい程節度を守ることは立派で良いことのように使われますが、中庸を重んじる 易経ではその逆で、あまりにも自分を厳しく追い込みすぎるのはかえって不自然で、人生に歪を招いてしまうことになり、宜しくないと 説いています。 「節。亨。苦節不可貞。(せつは、とおる。くせつはていにすべからず。)」 この卦辞を見ると、小学5年生の頃の給食を思い出します。 担任の先生は、何故か生徒達に独善的根性論を厳しく押し付ける、独裁者のような人物でした。 生徒はひとりひとり個性があり、 全て皆、同じようにキッチリできるとは限りません。 私は子供の頃から食が細く小食で、好き嫌いはそれほどありませんでしたが、 大人になった今でも絶対に食べられない苦手な食材もあったり、なので給食は常に三分の一程残していました。 しかし、5年生の クラス担任になったその先生は、「給食が全部食べられないのは甘えているからだ。 戦時中は食べたくても食べられず、人々は 飢えに苦しんでいた。 それを考えれば食べられる。全部食べるまで昼休みはナシだ!それでも残したら罰として5時間目の授業は 床に正座。そして給食を作ってくれた皆さんに謝りに行くこと。」と、厳しく命令してきました。 戦争中、物のない時代というのは大変 だったと思いますし、子供なりに理解していたつもりです。しかし、そうはいっても胃の消化機能は人それぞれだと思いますし、いくら 頑張ってもできないこと、限度というものもあります。 私は辛くて辛くて、それでも先生からの五月蝿いくらいの叱咤(怒鳴り声)に 無理をして食べようとするのですが、恐怖とお腹がいっぱいとで喉を通らず、しかも苦手な食材の時は、無理に食べると気分が 悪くなってしまいます。そのうち私は胃腸を患い、給食は勿論、水すら喉に通らなくなってしまったのです。 病院で診察を受けましたら 胃炎の上、潰瘍ができていたのです。 過保護だ、努力が足りない・・・・ そう思われる方もきっといらっしゃるかもしれません。 また、努力すれば報われるからと、励ます ことだって悪いとは思いません。 おそらく、答えがハッキリしているものや、例えば仕事でいえばノルマなどが課せられる仕事であれば 努力次第でそれなりに成果は表れるものです。 しかし、仕事でも勉強でも恋愛でも何でも、努力だけでは上手くいかないことなど、 いくらでもあるものです。 それを、「頑張ればなんとかなる!」「根性が足りない!」と押し付けられることほど迷惑なことはありません。 相手の資質を客観的に見ようとせず、権力にモノを言わせ、ただひたすら根性論を持ち出すのは、「苦節」という美酒に陶酔し過ぎた 無自覚な嫌がらせ、ハラスメントだと思うのです。 五爻に「節に甘んず」という言葉がありますが、何事も雁字搦めで厳しくガチガチに気負い過ぎず、苦節を強要せず、ほどほどのところで 無理なくケリをつけられる柔らかい心を持ちたいものです。 |
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