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| 沢雷随(たくらいずい) |
〜 人に従う時、従わせる時、臨機応変、 〜
− 何に随うか 〜 貞しきを見極め、主体性を以って従う道 −
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卦辞: 随。亭利貞。无咎。(ずいは、おおいにとおるていによろし。とがなし。)
キーワード:随行、付随、悦んで従う、退く、安楽休息、中男少女を追う、隠居、臨機応変、独断独行凶、屈服し時期を待つ など
解説&運勢: 「随」は、従うということです。自分を先立てず、人に従う時であり、時の流れに従う時です。この卦は
秋に雷が沢の下に潜み従う象で、雷は春から夏にふるうものですから、時に従って、秋になって地下に
入ったのです。また、上卦の可愛らしく楽しそうで魅力的な少女に、下卦の真面目な中年男性が魅かれ、
一歩下がり従っている姿にも見えます。このように、悦び楽しみある処には必ず付き従ってくる者がある
ということも表しますし、また、実力有る剛健なものが一歩譲り自分より弱い下のものに従うことは、
真摯に行うならば必ず良い結果が得られることを表しているのです。なので、従う対象、貞しきを冷静に
見定め、主体性を持ちつつ従う時なのです。運勢的には、身辺に大きな変化のある時ですが、大勢に
順応して好結果を得ます。積極的に拡張、進出するような勢いはないとします。 悪い仲間に引き込まれ
ないよう、人物を見る目を養い警戒しましょう。 臨機応変の処置ができる態勢を持ちましょう。
退いて休息する時ともいえます。 時には従わされてしまうこともあります。
☆初爻 − 爻辞 :官有渝。貞吉。出門交有功。(かんかわるあり。ていきち。もんをいでてまじわればこうあり。)
キーワード:小さいことに引かれ大切なものを失う、変動に備える、転換期、革新 など
解説&運勢:「勤務先が変わる事があります。貞正であれば吉です。門を出て、広く交際をしていけば
良い事がありそうです」。動くべき時、交際範囲を広げる事が吉です。身近に変化が多く、
転職も吉。新しい事態に順応して吉です。賢者に意見を求めましょう。私情に溺れてはNG。(大吉)
☆二爻 − 爻辞:係小子。失丈夫。 (しょうしにかかりてじょうぶをうしなう。)
キーワード:小事は叶うが大事は叶わず、目上と断絶し光明失う、価値のないものに執着し損害失敗 など
解説&運勢:「つまらない人(初九)に関わっていると立派な人(九五)に見放されてしまいます」。
小利に拘り大利を失う時です。貴方にとって、一番大切な物は何かをじっくり考えて
みましょう。(小吉)
☆三爻 − 爻辞:係丈夫。失小子。随有求得。利居貞。(じょうぶにかかりて。しょうしをうしなう。したがいてもとむる
あればう。ていにおるによろし。)
キーワード:小さなことより大きなことが通る、大事を企て家庭を省みぬと困難招く など
解説&運勢:「立派な人に関わっていれば、つまらない人に関わらず済みます。立派な
人に従っていれば、欲しい物を得られます。貞正を守って吉です」。寄らば大樹の蔭で、
賢人、目上の方に従い意見を求める時です。 目先の利益にとらわれず、冷静に
行動しましょう。焦らずに。(中吉)
☆四爻 − 爻辞:随有獲。貞凶。有孚在道以明何咎。(したがいてうるあり。ただしけれどもきょう。まことあり
みちにありもってあきらかならばなんのとがあらん。)
キーワード:自己過信し失敗、奢り高ぶり物笑いに、上から憎まれ下から攻撃 など
解説&運勢:「従って獲物を得ます。その好意は貞正であっても凶です。しかし、誠を
もって道を守り、賢明であれば問題はありません」。 色々なものが従ってくる時で、
衆民が集まってくることが、全て自分の才知力量によるものだと自惚れたりすると、たとえ
正しく行っていても凶になるのです。また、何かと疑われやすい時でもありますから、
対処を誤ることのないよう、やましい事には関わらないことです。 調子に乗らず
あくまでも冷静且つ謙虚に空気を読んで。(中凶)
☆五爻 − 爻辞:孚于嘉。吉。(よきにまことあり。きち。)
キーワード:目上を立て平穏、信用を得て行動変化、誠実第一、実利より信用を など
解説&運勢:「誠を以って善に従いましょう。吉」。上からも下からも絶大な信頼を得る時です。
何をやっても全てがプラスに作用する時。単独で進まず人と協力して尚吉。(大吉)
☆上爻 − 爻辞:拘係之。乃従維之。王用亭于西山。(これをこうけいす。すなわちしたがいてこれをつなぐ。
おうもちいてせいざんにきょうす。)
キーワード:祖先祀って功徳あり、自分のことができず不自由 など
解説&運勢:「人の心を繋ぎ止めます。」然るべき人に従う場合は、固く結ばれるべきなのです。
義理に縛られ窮屈になりすぎず、神に祈るような境地で一致団結、誠をもって民衆の
心を繋ぎとめましょう。随うの誠意があれば神にも通じる筈なのです。(中吉)
随の卦は、自分を先立てず人に従うですとか、流れに従う時に得る卦です。この卦は秋に雷が潜む象で、時に従い地下に
入る事を表しています。人はどうしても偉い人はどんな時でも常に高い位置にあるべきだと思ってしまいますが、必ずしも
そうではありませんよね。 たとえ年下の人であっても素敵な人には常に頭を垂れて従い敬意を払いたいですし、
後輩から学ばせて頂くことは沢山あります。全てのものは時の宜しきに従い、一つの関係、物事に固執されず
臨機応変に行うことが自然ですものね。秋になって、雷が休養しているこの卦の象のように、精を出すばかりではなく、
休養したり楽しんだりして人生をリフレッシュする事もまた必要です。休んで力を蓄えるように、時に宜しく従う事が望ましい、
そう随の卦は私達にメッセージを送っているように感じます。・・・が、私のように、いい気になって休んでばかりでは
駄目ということですね。(笑)重んじるべきは何事も中庸ですから。 時が来れば退き、有益な書物等を読んで自分を
修めなければと易経は戒めています。(と、現在、己を戒め易の勉強に再び本腰を入れながら、5年も昔に作成しました
六十四卦の部屋をあらためて読み、その稚拙さを激しく恥じながら、こうして少しずつ手直ししています。^^;)
でないととんだ問題が生じやすいですから。次に蠱の卦を配しているのもその事を気づかせる為のような気がします。
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| 山風蠱(さんぷうこ) |
〜 腐敗、蠱惑、残骸、破滅したものを建て直す〜
− ピンチはチャンス。 転んでもただでは起きない。 崩れた積み木をより丁寧に積み直す。 −
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卦辞:蠱。元亨。利渉大川。先甲三日。後甲三日。(こはおおいにとおる。たいせんをわたるによろし。こうにさきだつ
さんじつ。こうにおくるるさんじつ。)
キーワード:新風必要、三角関係、共倒れ、親の敗れを調える、年増女が若い男を誘惑、慎重に、色難、破れ腐れを正す など
解説&運勢:蠱は腐敗する事を意味します。破れを繕い正しましょうという卦です。 風を止める象なので、ものが腐敗します。
また、蠱という字は、お皿の上に三匹の虫がわいていることを表していますが、この3匹の虫を生き物に喩えますと、
蛙、蛇、蜈蚣(ムカデ)の三竦(さんすく)みの姿となります。 「蛇は蛙を制して蜈蚣を畏れ、蜈蚣はよく蛇を制して
蛙を畏れ、蛙はよく蜈蚣を制して蛇を畏る、この三蟲を集めて一皿の中に置けば、各互いに相制畏して動くことなく、
終に皆相斃る、これを用いて蠱毒を作る。故に凡そ色に利に術に人を惑乱して敗壊に至らしむる、之を蠱と謂ふなり」
という蠱の字義がありますが、3匹が互いに恐がり身動きがとれず、止まってしまい、そのまま倒れてしまうという
ことは、風が止まった象を連想できえますよね。 また、それらを用いた蠱毒というもの、想像するだけでぞっとします。
下卦の中年女が、上卦の若い男を手練で誑かすということも表す卦ですが、惑わす、破滅させる蠱毒に当たる恐さを
物語っています。 しかし、元亨なのですから、そんな腐敗、破滅の中、このままではいけないと目を覚まし、
正しく丁寧に修復、立て直し調えていく意欲と努力があるならば、その志は必ず通る筈なのです。 この卦は、
腐敗してしまった状態をどのように整えていくかということを、父親の失敗を子供が立て直して行くことの喩えを用いて
説いています。先甲三日。後甲三日。というのは、三日前に用意をし、三日後には終結するよう迅速に腐敗を
取り除くことを表します。甲は十干のはじめで、先立つ三日は辛、後るる三日は丁です。辛=新しいはじまり、
丁=丁寧なことを表し、三日前には新しく始まり、三日後は丁寧に腐敗を調えていることが良いとするのです。
運勢としては、内部からジワジワ悪化する時ですから、十分心を配り、禍根は断固として経つ時です。 色情問題で
身動きが取れなくなる事も。
☆初爻 − 爻辞:幹父之蠱。有子考无咎。 (ちちのこをかんす。こあればちちとがなし。あやうけれどもついにきち。)
キーワード:失敗や間違いも最初のうちに訂正整える時、大事や新規NG,過ちを子や部下に依頼し通る など
解説&運勢: 「父の失敗の後始末をします。子が居れば亡き父も問題ありません。」今ならまだ手の
施しようがあります。 キズが浅いうちに速やかに後始末しましょう。 先人の失敗の
後始末を任されることがある時ですが、自分が失敗した時は、後輩や子供に後始末を
させると良い時でもあります。(小吉)
☆二爻 − 爻辞:幹母之蠱。不可貞。 (ははのこをかんす。ていすべからず。)
キーワード:対策処置一度で成らず再三する、新規取りやめ内部調整、臨機応変柔軟に対応、正論通すと裏目に など
解説&運勢:「父亡き後、母の失敗の後始末をします。あまり厳しい荒療治はしない方が無難です」。
穏やかに後始末をする時です。融通をきかせ、柔軟且つ臨機応変に対処しましょう。正論に
拘ると結果はマイナスになります。新しいことには手出ししないで無難。(小凶)
☆三爻 − 爻辞:幹父之蠱。小有悔。无大咎。(ちちのこをかんす。すこしくくいあり。おおいなるとがなし。)
キーワード:放置軽視できない事に苦労、第三者の批判干渉気にせず断行し良い方へ、障害失敗を整える為努力必要 など
解説&運勢: 「父の失敗を後始末します。小さな後悔はありますが、大きな問題はありません」。
腐敗は大きく、危険が付き物で大変辛い時ですが、最後まで頑張ってやり遂げることです。
新規のことは見合わせましょう。(小吉)
☆四爻 − 爻辞:裕父之蠱。往見吝 。(ちちのこをゆたかにす。ゆきてりんをみる。)
キーワード:物事有耶無耶に終わる意、悪いことを放置し立場危うくなる、問題あれど力量不足で解決できない など
解説&運勢:「父の失敗を大きくしてしまいます。このまま進めば取り返しのつかないことになります」。
優柔不断な態度と中途半端なやり方が問題です。何事も実力不足な時なので、焦らず
時を待ちましょう。未練に縛られず、身を引いて無難。(小凶)
☆五爻 − 爻辞:幹父之蠱。用誉。(ちちのこをかんす。もちいてほまれあり。)
キーワード:強力な助けがあり問題解決、先代の失敗を建て直し進展、独断独善NG など
解説&運勢: 「父の失敗の後始末をします。その事によって人に誉められる時です」。
破産している会社を再建し、成功するような時です。新風を吹きこむ気持ちで
再スタートを切りましょう。単独ではできない時なので協力者を得ましょう。
良い時です。(大吉)
☆上爻 − 爻辞:不事王侯。高尚其事。(おうこうにつかえず。そのことをこうしょうにす。)
キーワード:新規分外NG,あれこれ干渉せず見て見ぬふりも必要、身を退く、求められるまで口出しNG など
解説&運勢:「宮仕えに見切りをつけ、一人で高潔を守る時です」。世俗から身を引く時です。
醜さから逃れ、引退の好機です。(中吉)
恋愛運を占っている時、この卦を得る事がよくあります。恋愛に喩えるならば、「腐れ縁の卦」と見ます。
そして、もう一つ、蠱という字は、蠱惑という言葉があるように、惑わすという意味も含んでいます。腐り始めの肉が極上の味
のように、不倫の味は蜜の味。 こういう誘惑にも負けない心構えが必要な時なのですね。 腐敗したものは、もう元に戻す
事はできません。 それら一切を未練残さず捨ててしまう勇気も時には必要です。捨てるということは新風を呼びこむことも意味
します。 失敗しても、必ずやり直しはきくということを、この卦は私達に教えて下さってます。永久なものなどこの世にはないですよね。
すべて変化し続けています。 そして大切なのは過去ではなく、今、この瞬間なのですから。この瞬間瞬間を大切に考え、
問題があれば面倒くさがらず速やかに処理をしましょう。 ずるずると放っておくと、取り返しのつかない事態が待っていますから。
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| 地沢臨(ちたくりん) |
〜 上より下を臨み見る、下より上を望む、接近する、スタート 〜
− 心を引き締め、世に迫り臨む −
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卦辞:臨。元亨利貞。至于八月有凶。(りんは、おおいにとおるていによろし。はちげつにいたりてきょうあり。)
キーワード:消長卦、大震の卦、悦んで従う、春爛漫、始め活発、後に緩慢、元気旺盛、心身健全、相互助け与え求む など
解説&運勢:臨とは臨機応変の臨、臨むということです。この卦は四陰は二陽に臨み、ニ陽は四陰を望むのです。沢に地が
迫り、和悦にして理に順うという徳もあり、このようにして、天下に臨み、事に臨むならば大いに亭通を得られる
のです。和悦というのは下卦の兌です。(従うは上卦の坤)兌 は笑顔でありユーモアであり、楽しみでもあります。
ちなみにこの、笑顔を忘れた態度はといえば、兌が反転した艮で、これは門を閉じた形故沈黙の卦の地山謙
になるのです。謙譲といえば立派ですが表面的には従順でも、内面的な頑固さもあります。このように、
反対の卦を想起するのも卦の見方としては面白いですよね。 また、坤は母、兌は少女で、母と少女が互いに
仲良く微笑み合っている姿にも見えますし、魅力的な若い女性の隣の席に座ることができて喜ぶ姿にも見えて
きます。^^ ところで、気になります「八月に至れば凶あらん」の説には三通りありまして、ひとつめはやがて時が
過ぎ8月ともなればこれまで長じていた陽が退き陰の力が振るわれる故、立場が逆転し、凶となるという説、
ふたつめは陽が始めて生ずる復から数えて8月は遯となり、「小は貞なるに利ろしとは浸くにして長ずればなり」
とあるからという説、三つ目は、臨を一月として消長して八月は否となりこれを凶とする説があるのです。(小人は
道長じ、君子は道消するなり) 運勢的には盛運ですが、計画を着実に行っていかないと、活況にみえて実績が
あがりません。震の意で驚く事に遭遇しますが、驚くほど実害はないでしょう。 感情的になりがちですので、
穏やかな心を保ちましょう。勢いに乗って早急に成すことは良いですが、グズグズ時間をかけていては
成り立ち難いです。
☆初爻 − 爻辞:咸臨貞吉。 (みなのぞむ。ていきち。)
キーワード:活気、責任者となる、新しい目標、友を得る、目上の引き立てで真面目に前進、気はあっても実行伴わぬ など
解説&運勢:「お互いに感じ合い、臨みます。貞正にして吉の時です」。心を一つに協力し合い
進んでいく時です。単独で進むと凶。素直に感動できる健康な心が大切です。
二つの道に迷いやすいですが、二兎追うものは一兎を得ずです。(大吉)
☆二爻 − 爻辞:咸臨。吉。无不利。(みなのぞむ。きち。よろしからざるなし。)
キーワード:自信過剰で失敗、運気最大、目上の引き立てあり、争い不利、臨機応変に、油断NG など
解説&運勢:「お互いに感じ合い、臨みます。吉」。良い信頼関係ができ、順調に進んでいきます。意気が
ぴったりで目上の引き立てや目下の信頼も厚く、良い時です。堅実にすすみましょう。(大吉)
☆三爻 − 爻辞:甘臨。无攸利。 既憂之无咎。 (あまくのぞむ。よろしきところなし。すでにこれをうれうればとがなし。)
キーワード:自己過信し物笑いに、口車にのらない、色情問題に注意、油断手抜きで失敗 など
解説&運勢:「甘く臨んで良い事はない。既にこの事に気づいていれば問題なしですが」。考えが甘いよう
です。 不実は失敗のもと。 事を見くびらず、図に乗らず良く考えを改めましょう。(小吉)
☆四爻 − 爻辞:至臨。无咎。(いたりてのぞむ。とがなし。)
キーワード:独善独行で失敗、思わぬ色情問題に焦る、盛運なのに力不足 など
解説&運勢:「至誠をもって臨みます。問題はありません」。真心溢れる態度が幸せを招く時です。
部下などの有能な協力者に一任する時。(中吉)
☆五爻 − 爻辞:知臨。大君之宜。吉。 (しりてのぞむ。たいくんのぎ。きち。)
キーワード:私利私欲NG,盛運の時こそ堅実に、節度ある姿勢が要 など
解説&運勢:「相手を知って臨みます。王様として相応しい方です。吉」。智恵多き時、やはり同じ
ように智恵ある人物を選び、良い関係を作る事で成功します。 自分でやらずに代理を
たてることが良い時です。(大吉)
☆上爻 − 爻辞:敦臨。吉。无咎。(のぞむにあつし。きち。とがなし。)
キーワード:才知力量あれど行きすぎNG,謙遜、誠実に、人徳をもって助ける時 など
解説&運勢:「篤実の心で臨みます。吉で、問題もありません」。 思いやりや労わりの気持ちを持ち、
篤い臨徳、誠の心で進みましょう。孤高の徳を積む時です。(大吉)
余裕ができると「随」で人々が集まって来ます。すると「蠱」で次第に悪い虫もついて来ます。そこでこの悪い虫、即ち
難事をよく排除するとまた新しい天地が開けて、喜ぶ事ができます。これが地沢臨の清々しい卦なのです。
臨の卦は、春の訪れを表し、幸運がもうすぐそこに来てますよということを知らせる卦です。期待の可能性の状態です。
幸運がそばまで来ているということで、有頂天になってはしゃぐのはNGですが、幸運を掴む絶好のチャンスが来たことを信じ、
心を引き締め自信を持って、タイミング、勢いに乗り積極的に運を掴む努力をしたいものですね。 指をくわえて
じ〜っと眺めているだけでは、幸運は素通りしてしまいますから。
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| 風地観(ふうちかん) |
〜 仰ぎ観る、人生を深く洞察する時、熟考 〜
− ものの観方、見抜く力 −
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卦辞:観。盥而不薦。 有孚ぎょう若。(かんは、てあらいてすすめず、 まことありてぎょうじゃくたり)
キーワード:消長卦、大艮の卦(なので現状維持)、反省、教育、心で把握、指導、大衰の意(山地剥の一歩手前なので)、芸術 など
解説&運勢:観は、見るという意味ですが、ただ、自然に見えるのを見るのではなく、心して見るのが「観」になります。
内卦に坤地、外卦に巽風があって、風が地上を行く象です。例えば君子の命令が衆民の上に行き渡る形にも
見えますし、また、君子の側から見ますと風が地上を吹き渡るよう、民の風潮に接し、必要とあらば命令を発する
象にも見えます。 観は考え方、意識、思うことの意味があり、目に見えるものではなく、心で把握するということ
ですから、精神的には吉卦ですが、物質面で欲張ってしまっては吉とはいえないのです。(君子の下す命令は
目に見えないものですし、風もまた然り) また、大艮の象ですから鳥居と見て祀るともします。なので神社仏閣に
関わりあることは吉ともみます。 運勢的には人から尊敬されることが多い反面、人から中傷も受けやすい時でも
あります。 また、内部衰退の兆しが濃いので積極進出は控えましょう。 盗難、または健康面で注意を要します。
☆初爻 − 爻辞:童観。小人无咎。君子吝。(どうくかんす。しょうじんはとがなし。くんしはりん。)
キーワード:未だ認識不足、努力要、小事は良いが大事は失敗、見識幼稚で未開運 など
解説&運勢:「幼い子供が見るようなモノです。小人はそれでも問題はありませんが、君子が
それでは恥をかきます」。目先の事しか眼中になく、本質をまったく見抜けていない、
見方考え方が幼稚で失敗が多い状態の時です。 自分の考えだけで浅はかに行動せず、
子供に保護者が必要なように、他人のしっかりとした意見を良く聞く事がポイントです。(中凶)
☆二爻 − 爻辞:窺観。利女貞。(うかがいみる。じょのていによろし。)
キーワード:偏見に固執はNG、理知ではなく好みで判断し本質を間違えがち、錯覚して失敗 など
解説&運勢:「大艮の門内から覗き見します。覗き見は決して感心することではないですが、門の外に
出ず家にいる女性ならば、貞正であれば良いです」。
まだ視野が狭く、隙間からチラッと覗き見するくらいの小さい事は良くても、大きな事を行うのは
とても無理です。見込み違いが起き易い時ですから、大局的に物事を捉えるよう、
心がけましょう。(中吉)
☆三爻 − 爻辞:観我生進退(わがせいをみてしんたいす。)
キーワード:過去を反省し精進、自己中NG,小事は成るが大事は通らない、転機に迷い停滞 など
解説&運勢: 「自分の生き方を見て進退を決めます」。進むに進みかね、止まるに止まりかねていますが、
どうするか決めるのは自身の才知能力。先ず自身を省み察し、その上で進退を決意
しましょう。 自分自身を振り返り、分相応に努める時。一歩一歩着実に進みましょう。(小吉)
☆四爻 − 爻辞:観國之光。利用賓于王。(くにのひかりをみる。もちいておうにひんたるによろし。)
キーワード:人格才能買われ目上から信頼される、嫉妬反感中傷妨害あり、外面盛大でも内面孤独 など
解説&運勢:「国、社会の動きを見ます。王様を引きたて、アドバイザーとなります」。観光という言葉は
ここから来ています。面白いですね。見識の広さを見込まれ、上司の引き立てを受ける時です。
充分観察し、考えて行動しましょう。周囲に気を使うことも多い時です。(大吉)
☆五爻 − 爻辞:観我生。君子无咎。(わがせいをみる。くんしはとがなし。)
キーワード:地位環境に恵まれるも順風に進んできたことを反省自戒する時、油断慢心NG,功績成果に奢らず
皆と分け合う姿勢が要 など
解説&運勢: 「自分の生き方をよく反省しましょう。君子がこのような態度であれば問題はありません」。
責任のある立場に立たされ、気の抜けない状態の時です。「人の振り見て我が振り直す」時
でもあります。自己反省心、そして相手の気持ちを深く汲み取り、深く察することも大切。(中吉)
☆上爻 − 爻辞:観其生。君子无咎。(そのせいをみる。くんしはとがなし。)
キーワード:神仏祭り吉、部下目下の世話苦労、地位立場恵まれるも実利なく責任負う、強力なライバルあり など
解説&運勢: 「広く社会全体を見ます。君子がこのような態度であれば問題はありません」。下萬民から
仰ぎ見られる立場にあります。些細な事に拘らず、堂々としている時です。 実生活では
何かと親類友人知人の面倒を見る立場になり、心の安らぎを保ち難い時でもあります。(吉)
観は観察する、静観する、観念する、観光する、観音様の観ですね。「物事を洞察し、しっかりみつめましょう」と、私達に
語りかけています。「観る」とはただぼんやり「見る」のではなく、精神の高まった心で「観る」ことなのですね。 要するに、
「ぼんやりせず、観たものからしっかり学びなさい」ということです。 天に風が吹き、地上の万物がざわめく中、風に気を取られ
万物とともに悪戯にざわざわすることよりも、風の行方をじっと見つめ、慌てず観察、静観すること・・・観る=わかる、理解する
ということですから、この卦を得た時は、勉強や趣味などで、自分自身を高めていくチャンスの時でもあります。今、
自分にとって何が必要か、何が一番大切か、これからの人生、どう進んでいけば良いのかを真剣に深く考える
熟考の時なのですから。 考えが纏まるまで、小旅行に出かけるのも良いと思います。 色々な物に触れ、沢山の人々と
知り合い、刺激を受け、見聞を広め・・・ただ、見るだけでなく、見抜く力を養う事によって、今までは気づかなかった
新たな自分も発見できるはずですから。
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