天山遯(てんざんとん) 〜 退却、隠退 〜

                  − 闘わずに身をかわす 〜 逃れてこそ開ける道もある −






 卦辞: 遯。亨。小利貞。(とんはとおる。しょうはていによろし)

 キーワード:逃れる、亡命、逃避、正論通らぬ、住居の苦労が多い、運動不足、十二消長卦、大巽の象、目上の知恵を借りる など

 解説&運勢:この卦は十二消長卦で次は天地否となりますから、小人(悪賢くしょーもない輩)の勢いが盛んになり、君子
         (しっかり正しい道を行く人)の道は衰えて行く時を表します。ですから君子は潔く逃れ退く事によって、
         その道はかえって亭通するのです。 また、遯=退くという意味ですが、豚に之繞と書きますよね。豚は意外にも
         逃げ足の速い動物とされています。運気が衰えている時にはグズグズせず、悪戯に情勢に抵抗することなく、
         私利私欲に引かれることなく、潔く黙殺し、積極的にトンズラ(笑)することが陰陽消長変化をコントロールする為の
         最上の道であるということを説いているのです。 
         運勢的には衰退の傾向があります。特に部下の怠慢や内部から崩れるおそれがあります。身近に危険が迫っている
         時ですので、速やかに退却しましょう。


     ☆初爻 − 爻辞:遯尾氏B勿用有攸往。(とんびあやうし。ゆくところあるにもちうるなかれ)

             キーワード:現状守り妄動控える時、交際する者を選ぶ時、美味しいところを他人に持っていかれ益なしの時 など

             解説&運勢:下の二陰爻は小人、四陽爻は遁れる君子と見ます。 初爻は子豚の尻尾のところです。
                     逃げ遅れて尻尾を捕まえられてしまいました。危険な時ですので、何事も着手してはいけません。
                     気持ちばかり焦って足がついていかない時。逃げるには「時」が大切なのです。好機を得る
                     まで動いてはならないのです。みだりに進まず時を待ちましょう。そうすれば災いはありません。(小凶)


     ☆二爻 − 爻辞:執之用黄牛之革。莫之勝説。(これをとらうるにこうぎゅうのかわをもちう。これをあげてとくなし。)

             キーワード:進退に迷うも結局前進できない時、色情関係問題あり、衰運に束縛受け思うように進めない など

             解説&運勢:豚を畜うのにその足を黄色い牛の革で縛り付けなければ逃げてしまいます。この場合の
                     豚はしっかりした人を意味します。今は黄牛の革でしっかりと縛られ動けないように、自らの任務に
                     止まる時。しっかりと現状を守る時です。(小吉)


     ☆三爻 − 爻辞:係遯。有疾氏B畜臣妾吉。(とんをつなぐ。やまいありてあやうし。しんしょうをやしなえばきち。)

             キーワード:進退ままならず世話苦労多し、女難、板挟みに遭い苦労、手を引くに引けず難渋 など

             解説&運勢:豚が杭に繋がれ逃げられなくなっています。逃げ去るべき立場なのに、しがらみ、腐れ縁、
                     未練に束縛されて逃げられない、まるで後ろ髪を引かれるような、退くことも進むこともできず
                     病におかされているかの如く疲労困憊してしまう時。(小吉)
                     

     ☆四爻 − 爻辞:好遯。君子吉。小人否。(このめどものがる。くんしはきち。しょうじんはひ。)

             キーワード:見込みのないことに執着し失敗、腐れ縁の為断ち切ることが難しい、女難から逃れ難い、
                     好むところに引かれ引退の機を逃す、手を引くべき時利益に心奪われ信用欠く など

             解説&運勢:「君子は好きだけど欲に引かれず逃げるので吉。小人は欲のために逃げることができず良くない」
                      欲に引かれず自発的に撤退することがすぐれた人に幸運をもたらします。意を決して身を
                      ひきましょう。(中吉)


     ☆五爻 − 爻辞:嘉遯。貞吉。(よくのがる。ていきち。)

             キーワード:任務を終え立派に引き下がる時、願望を棄て引き下がることに意義あり、今が潮時であることを
                     無視すると失敗 など

             解説&運勢:「喜んで立派に逃げます。貞正にして吉」。隠退の好機。時の流れを正しく把握し、適切な
                     撤退を行った為、幸先が良いです。障害もなく、危険から脱出できます。(大吉)


     ☆上爻 − 爻辞:肥遯。无不利。(ゆたかにのがる。よろしからざるなし。)

             キーワード:災難から逃れホッとひと安心、周囲から祝福される、遠くに隠遁、悠然と引退、退陣の時 など

             解説&運勢:「豊かに遁れて宜しい時」とても太った豚を表すところです。今は余裕を持って身を引く
                      ことができる時です。(大吉)
  

  遯という字は、「のがれ隠れる」という意味に解釈します。 時の流れを正しく把握し、未練や欲を潔く捨て、積極的に撤退を
行う時、逃れてこそ道が拓けるということを意味しているのです。 哀しいことに、世の中は妬み嫉みの渦です。時に誰かに
中傷されたり、悪口を言いふらされたり、それ故周囲から誤解されたりという悲しいことも起きてしまうものですが、
そんな悪口や中傷に驚き、怒りに震え否定したり言い訳をせず、冷静に黙殺し、黙ってその場から身を引き姿を暗ます潔さが
大切なのですよね。 遯の卦を得ることで、私は冷静さを取り戻し、長いこと書き続けていましたHPの日記を終了させて頂きました。
プライベートについて公に書くことの難しさをあらためて知ると共に、特に楽しいこと、幸せなことを書く際には浮かれ過ぎぬ様
十分注意しなければと思いました。


  *********占例として、この卦を得た時の日記を紹介致します********

           ☆  天山遯かぁ・・・・(涙)  ☆

    只今引っ越し先の物件を色々探している最中なのですが、なかなかこれ!という
    物件とのご縁がなく、ショボーンとしています。(涙  そんな中、とうとう先日理想に
    かなり近い物件が見つかり、ついにキッタ━━━━━━(T∀T)━━━━━━!!!! と
    大喜びでその物件を見に行きました。
    一戸建てでお庭も広く、部屋数も多くてお家賃はお手頃・・・日当たりも良いし、
    方位的にも納得しました。 実際その物件を見に行き、ワクワクしながら
    家の中に入った時・・・・何ともたとえようのない重苦しさを感じてしまったん
    ですよね・・・ (も〜〜〜〜、この霊感体質、恨むわぁ〜〜〜(泣)
    でもあまり家族に先入観を与えてはと思い、
    「・・・お部屋も広いしペットも飼えるし、学校も近いし良い場所よね。」
    と、何も感じない素振りをしていました。 私だけが感じるのであれば、
    何とか魔除けの方法もありますし・・・・。
    ということで、前向きにその物件を考えることにしたのですが・・・・

    帰宅し、夫とあらためてその日見てきた物件について話し合ってみました。
    「ね、場所的にも便利だし、良いと思わない?」
    という私の言葉に夫は何故か考え込んでいます。
    「・・・・? 何か? 気になることでもあるの?」
    と尋ねると、夫はう〜ん・・・と唸りながら話し始めました。
    「・・・マリは何も感じなかった? ・・・オレさ、そういうのってあまり気にする
    人間じゃなかったはずなんだけど・・・ なんていうかなぁこう、重苦しい
    空気を感じたんだよね。玄関入ってすぐ。 ・・・いい物件だと思うよ。 
    でも・・・なんかなぁ・・・・なんだろうなぁ・・・・。 何か、ひっかかるんだよな。」
    とのこと。 驚きました。 夫も全く同じことを感じていたなんて・・・・
    「・・・あのね・・・・実は私も・・・・」
    「やっぱりそうだろう?! だと思ったよ! どうして何も言わなかったの?」
    「だって変な先入観与えたくなかったし・・・・」
    「・・・じゃあ占ってみる?」
    「・・・・う〜ん・・・・」

    ということで、易で占ってみることに。

    得た卦は「天山遯の初爻」でした。(涙 
    着手してはいけない危険な時・・・ トホホ・・・
    
    随分悩んだ末、諦めきれない私は次の日ご法度とされている再筮をしてしまいました!
    「いや、違う違う、これは決して再筮ではないの!昨日は転居するに当たって良い家か
    どうかという占いだったから、今度は転居したら家族に幸せな生活が待っているかどうか
    ということで占ってみよう(ってアンタ、どこがどう違うんだい?!)」
    心の中で苦し紛れ@わけのわからない言い訳をしたりして(笑
    本日もう一度冷静に占ってみました・・・・

    得た卦をみて唖然!! またしても「天山遯の、今度は四爻」!!!

    「未練がましいなあ!だから退けって言ってるじゃん!!」 と、得た卦に叱られてるような気分に
    なりました。 ヒィィィィ(ノ´Д`)ノ 小人なアタシでごめんなさい、もう二度と再筮は致しませんから!!

    ・・・・と得た卦を呆然と眺めていると後ろから息子が追い討ちをかけるような一言を!

    「・・・かーちゃん、オレさ、あの家の2階の窓に何か人影みたいのが見えた気が
    するんだよね・・・・」

    ・・・・というわけで、その物件は泣く泣く諦めることに致しました・・・・l||li _| ̄|● il||li


     (後に火風を得て、無事良い物件を見つけることができました。^^ 火風鼎にも占例として
      紹介致しますね。)




















 

雷天大壮
(らいてんたいそう)
〜 大いに壮(さか)んであること、大いなる力 〜

                  − 過ぎたるは猶及ばざるが如し ファイト一発!も、程々に −






 卦辞:大壮。利貞。(たいそうは、ていによろし)

 キーワード壮烈、消長卦、盛大、大兌の象、ブレーキがきかなくなる、急速、自慢高慢から反感買う、直向な努力、交通事故注意 など

 解説&運勢:この卦の前の卦でありました「遯」は退くことでしたが、実力者は全て遁れ終わるものではなく、隠遁しながら
         静かに心身を養っているうちに、才知力量が盛んになり世に現れる機会があるのです。卦象は遯と同じ四陽二陰
         ですが、遯の卦を転倒した綜卦になっているのですね。ひと目でわかりますように、十二消長卦で、君子の道が
         長じた勢い有る卦になります。 一時的に隠れて努力していた実力者が風雲に乗って再び現れ出る・・・それがこの、
         雷天大壮の卦なのです。 力を蓄えた実力者は物凄い勢いで突き進みます。 しかし、気をつけなければとかく
         前のめりに暴走しやすいものです。それ故、勢いが盛んな時こそ冷静な判断力が必要になり、正しい道を行わ
         なければなりません。天地自然も正大という道によればこそ、常久しくしてやむことがないのですから、
         理に従って礼に則った行いをしなければならないのです。 卦辞で「貞しきに利し」と、短い言葉で強く表現して
         いるのも、猛進することの反動の方に重点を置いているからなのですね。力がついた時こそ勢い余って脱線する
         ことのないよう、客観的に空気を読み、余裕ある運転@ブレーキとアクセルのコントロールが大切なのです。
         運勢的には力不足なのに気持ちだけがはやるときですから、勢いが強すぎて失敗する恐れがあります。
         積極的な行動は控え、何事も高望みせず八分目に。


     ☆初爻 − 爻辞:壯于趾。征凶。有孚。(あしにそうなり。ゆけばきょう。まことあり。)

            キーワード:行き過ぎ、若気の至り、足の怪我や車の事故に注意、焦らず現状を守る時 など

             解説&運勢:象伝に、「ただ足の勢いに任せて猛進するならば、その持っている誠意さえ困窮することになる」
                     とあります。志はよくても行動が適当でない時を表すのですね。 自信過剰が仇となる時。
                     進まず時を待って無難です。(中凶)


     ☆二爻 − 爻辞:貞吉。(ていきち。)

             キーワード:現状守り控えめに、分相応の望みを守る、盛運を維持することに専念、勢いに乗り過ぎる時だが
                     控えめにして無事 など

             解説&運勢:大壮の時に中(かな)っている時。現状に満足し、行き過ぎず暴走せず、冷静な判断を守り
                     ましょう。正直で誠実であれば、良い前兆となります。(大吉)


     ☆三爻 − 爻辞:小人用壯。君子用罔。貞氏B羝羊觸藩贏其角。(しょうじんそうをもちい。くんしぼうをもちう。
                 ただしけれどもあやうし。ていようはんにふれてそのかくにくるしむ。)

             キーワード:自信過剰NG、先見の明失い失敗、奔放に流れ脱線、良識失い進み失敗、消極的に行く時 など

             解説&運勢:小人は力で無理に押し通しますが、すぐれた人は無理はしません。若いおひつじが
                     勢いよく頭から生け垣に突っ込んでいき、その角を引っ掛けてしまっています。
                     進退を窮する時。無理に進まず時を待ちましょう。(小凶)


     ☆四爻 − 爻辞:貞吉。悔亡。藩決不贏。壮于大輿之輹。(ていきち。くいほろぶ。はんひらけてくるしまず。
                 たいよのふくにそうなり。)

             キーワード:実力発揮し障害打破、無理に進むと凶、盛運だが無理に進まず円滑に進展 など

             解説&運勢:忍耐は幸運をもたらします。生け垣が開き、邪魔がなくなりました。力は大車の車輪次第です。
                     大壮の時にあたりいたずらに猛進せず、貞正堅固@徐々に進んで良好を得ます。(大吉)


     ☆五爻 − 爻辞:喪羊于易。无悔。(ひつじをえきにうしなう。くいなし。)

             キーワード:去るものは追わず、生涯あれば止まりなければ進むという臨機応変さが要、君子危うきに
                     近寄らず など

             解説&運勢:大壮の卦は大兌の象=羊の象になります。この六五はそのひつじに対することではなく、
                     猛進することを放置し、ひつじが境界を越えて疾走するままに任せる、失うままにして悔いなし
                     とします。大壮の時に対するに、勢いに抵抗せず妥当な中庸を得て行動することで悔いが
                     なくなるのですね。なのでひつじを簡単に手放しても後悔のないときとするのです。
                     運勢的には欲にひかれず余計な手出しを慎みましょう。(小吉)


     ☆上爻 − 爻辞:羝羊觸藩。不能退。不能遂。无攸利。艱則吉。(ていようはんにふれてしりぞくあたわずすすむあたわず。
                 よろしきところなし。なや めばすなわちきち。)

             キーワード:自信過剰で失敗、背伸びして失敗、成果急ぎすぎ破綻、方針の誤りを悟り転換し光明あり など

             解説&運勢:おひつじが勢い任せに生け垣に角を引っ掛けて退くことも進むこともできなくなってしまいました。
                     進みすぎて困難に陥ってしまったのです。 艱則吉というのは、もし、困難の中、このような大壮の
                     時にどうすれば良いのかという道を悩みながら知ったなら、幸運をもたらします。十分の注意を。(小吉)


  大いに勢い盛んなのが大壮の卦です。大壮の卦の結論であります大象をみますと、非礼弗履 〜 礼にあらざれば履まず、
とあります。つまり、礼法、礼儀に即しなければ実行できないものです。 幸運が続くと、人はどうしても自己過信をしてしまいがちです。
「自分にはそれだけの才知力量があるのだ」と、傲慢@いい気になってしまいます。ですから、急上昇から急速な転落へと落ちる人が
多いのです。 勢い余ってそうならない為に、勝って兜の緒を締めるような、調子の良い時ほどしっかりとした心構えが肝要になるの
ですよね。 決して自己本位にならず、礼儀や謙虚さを常日頃から心に持ち、理性を働かせましょう。 謙虚さって、大切ですね。
とかくいい気になって調子に乗りやすい自惚れ屋なアタシには、心を引き締めてくれる有難い卦のひとつです。















     








 

火地晋(かちしん) 〜 進歩、前進、〜

                   − 希望の朝 〜 努力が報われる時 〜






 卦辞:晋。康侯用錫馬藩庶。晝日三接。 (しんはこうこうもちいてうまをたまうはんしょ。ちゅうじつみたびせっす。)

 キーワード:大艮の象、昼、明るい、旭日、名誉名声、人気、目上より恵みあり、目下へ施す、疎遠下人と逢う、地位昇進、火災、 など

 解説&運勢:晋の卦は「進む」という卦です。しかし、同じ進む卦でも前の卦、大壮のように猛進するものではなく、時を得て全能力を
         発揮し、太陽が昇るように余裕を持ってゆっくり進むのです。この卦は坤の地の上に離の太陽が出た象で、この太陽は
         ますます中天に昇り進むので、昼の卦とします。太陽が地上に出れば、全てのものが明らかになるように、自ら自分の
         明徳を昭かにして、四方に光り輝くように努めなければならないと、説いているのです。康侯用錫馬藩庶。晝日三接とは、
         功績が認められ、馬を沢山貰い、昼のうちに3度も引見されるという手厚い礼遇を受けることです。 運勢的には、
         今までの辛苦が解けて、盛運に向かう時です。内容を充実させて、大いに頑張りましょう。今は背伸びするくらい仕事を
         引き受けても順調にこなせる時で、働けば働くほど周囲に認められ、大いに報われる時なのです。ただし、火難、文書、
         印鑑の取り扱いに注意を要します。善悪の何れも隠れていたものが知られることになります。


     ☆初爻 − 爻辞:晋如。摧如。貞吉。罔孚。裕无咎。(しんじょ。さいじょ。ていきち。まことなし。ゆたかにしてとがなし。)

             キーワード:未だ機が熟さぬ時、先行き希望持てるが障害もあり順調欠く、目的は良いが機が至らず など

             解説&運勢:六五の王朝に進もうとしている爻です。しかし、六五の比の九四が行く手を阻むので、
                     前進しても、元に戻ってしまうのです。かといって、九四の大臣に媚び諂ってまで進むべきではなく、
                     己の貞正な道をしっかり守り、忍耐すればやがて必ず幸運をもたらします。 この時はなかなか周囲
                     から理解を得られず信用されませんが、心をゆったりとし自分の道を守っていれば咎はなく、
                     妨害はあっても、動かなければ大丈夫です。(中吉)


     ☆二爻 − 爻辞:晋如。愁如。貞吉。受茲介福 于其王母。(しんじょ。しゅうじょ。ていきち。このかいふくをそのおうぼにうく。)

             キーワード:女性の助力あり奏功す、目上から可愛がられる、焦ると失敗警戒して前進すれば通達、前途に
                     光あれど障害多く未だ開運時期ではない など

             解説&運勢:初六と同じく九四に妨害され昇り進めず悲しむ時です。しかし、中庸の徳を持っていますから
                      六五に認められ信任を受けて吉なのです。 警戒しつつ、徐々にゆっくり進みましょう。(吉)


     ☆三爻 − 爻辞:衆允。悔亡。(しゅうまことす。くいほろぶ。)

             キーワード:周囲や目下と協力して吉、雑事を整理し念願通達の兆し、自我に固執せず謙虚に進み願望通る など

             解説&運勢:三爻で行き過ぎの欠点はあるものの、陽位に陰でいますので、周りからの信頼を得て、問題が
                     なくなる時です。周囲の意見を良く聞いてから、行動に移しましょう。(小吉)


     ☆四爻 − 爻辞:晋如。せき鼠。貞氏B(しんじょ。せきそ。ただしけれどもあやうし。)

             キーワード:分外な望みを持つと凶、見通し甘く衰運招く、表面明るくとも裏面不正あり、隠し事不正ある時 など

             解説&運勢:せき鼠は大きな鼠のこと。 陰位に陽でいて、権力を振るい私利私欲のまま進むので危ういのです。
                     運勢的にも大きな障害に合う時です。欲を捨て、身の安全を第一に考えましょう。(小凶)


     ☆五爻 − 爻辞:悔亡。失得勿恤。往吉。。无不利。(くいほろぶ。しっとくうれうるなかれ。ゆけばきち。よろしからざるなし。)

             キーワード:損得抜きで目標定めよ、世話苦労あっても成果は大きい、運気盛大だが責任ある立場任務抱える時 など

             解説&運勢:悔滅。失得。悔いはなくなります。万事順調に行く時です。 ただ、目先の損得に惑わされては
                     いけない時です。失うものも得るものもあって悔いがないのです。(中吉)


     ☆上爻 − 爻辞:晋其角。維用伐邑。視g。无咎。貞吝。(そのかくにすすむ。これをもちいてゆうをうつ。
                 あやうけれどもきち。とがなし。ただしけれどもりん。)

             キーワード:正しいことでも物事過激に走り過ぎ敬遠される、行き過ぎ悔いあり、正すことに厳しすぎるあまり
                     トラブル争い起きやすい時 など

             解説&運勢:「邑」は領土。頂上まで登りつめ、領土の内乱を鎮圧します。危ういけれども吉で咎めなしです。
                      ただし力による牽制は恥ずべきこと」。これ以上進んでははならない時です。目上なら、目下に
                      厳しすぎて反感を持たれます。心 を広く持って寛大明徳な対処を。 進みすぎて足元が不安定に
                      なりやすい時です。十分気をつけましょう。(小吉)
   

  晋の卦は、上昇し、進歩する、全てにおいて自信が持てる大吉卦。 好調な運気の波に乗る為には、しっかりと努力しなければ
なりません。 自らなにもアクションを起さずに、ただ幸運だけをじっと待っていても、そんな都合のいい話はなく、運はそのまま
素通りしてしまいます。マーフィー博士は人間の成功や願望の達成の最大の敵は「恐怖心」だといいます。恐怖心とは実態のない影
のようなもの。未だ起きてもいない事柄に対する悪い想像です。
  成功している人に共通しているのは、プラス思考と並外れた行動力を身につけているということです。チャンスだと思ったなら、
リスクを承知で挑戦し、失敗しても潔く失敗を認めます。そして、そこから何かを必ず学び取り、次に活かすのです。
タフで行動的で転んでもただでは起きない図太さがあるのです。 一方、臆病で警戒心の強いと、せっかくのチャンスが到来しても、
最悪の事態を想像しただけで身を引き、一生チャンスや成功とは無縁の無難な生活を送ることになります。
  人生は選択。 組織のリーダーでなくても、決断力は求められます。決断すべき大切な時に、臆病風が吹いたり、努力を怠り
ズルズルと先延ばしにしていたのでは、良い結果など望むべくもありません。勿論、人にはじっくりと決断をするタイプと、
即決できるタイプがあるでしょう。あらゆる可能性を頭の中で想定し、時間をかけて熟考した方が、失敗や後悔は少ないように
思えますが、スピードを求められる現代では、迅速さが求められます。 「下手な考え休むに似たり」で、思い悩んでいるうちに
チャンスは去り、時代も変わってしまってるなどということもあるのです。 石橋を叩いて渡るのは良いことですが、慎重
過ぎる人は可能性を叩き壊してしまいます。また、ろくに調べもしないで安易に渡ってしまう人は、自滅の道を辿ることが多いのです。
  絶好のチャンスを逃さぬよう、日頃から努力を怠らず、冷静に、そして勇気をもって行動に移しましょうと、火地晋の卦は
私達に説いているのです。




   











 

地火明夷(ちかめいい) 〜 光りが閉ざされる、暗くなること、昭かなものが破られること 〜

                   − 傷ついた太陽  苦難の中で実力を磨く −






 卦辞:明夷。利艱貞。(めいいは、かんていによろし)

 キーワード:夜の卦、暗い意、晦まされる、詐欺、欺く、明知敵視される、中傷される、辛労困難多し、傷つく、正常を失う など

 解説&運勢:前の卦である晋の卦が明知を以って進めば必ず傷つくことに遭うということで、明夷の卦は、明らかなものが
         破られる、傷つけられるということを表す卦です。この卦は離の明なるものが、坤の地の下に没しています。
         或いは、坤で覆われていて中身が見えない真っ暗な象です。(火を土で消してしまう象にも見えますね)
         そこで、日没、夜の卦とするのです。 卦の内には離の文明の徳が、そして外には坤の従順の徳がありますから、
         このような人であるならば、昏暗の世のにあっても災難を蒙ることはないのです。とはいえ明夷の時はとかく
         苦難の時で危害を受けやすい時ですから、そのような闇の世界において正しい姿勢を維持しながらも、外からは
         目立たぬよう、明知を晦まし、その実は正しい志を守る時とを説いているのです。 そのことを大象では
         「君子以って衆にのぞみ、暗きを用いて明らかなり」と述べています。 
         この卦は明知ある文王が暴君紂王に捕らえられ幽閉された時代の殷周革命についてのお話が盛り込まれて
         いますから、このページだけでは詳しく語り尽くすことができませんので詳細はウィキペディアに手伝って頂きます。^^
         (ネットって便利ですね!書籍ではこうはいかないもの^^)興味がおありな方は易経が作成されました殷の終わり
         から周の始めまでの歴史を知ると、この卦は更に面白く読めるのです。 各爻では殷周革命において関わりの
         あった豪華キャスト@登場人物たちが闇黒の世界においてどう対処したかということを例に説かれています。
         運勢的には、自分は才能もあり正しくても、周囲が暗愚で不正な者ばかりですから、傷つけられないように
         慎ましく黙する時です。愚かなリーダーに悩まされ辛い立場にある時。火難、盗難に注意を要する時でもあります。


     ☆初爻 − 爻辞:明夷于飛垂其翼。君子于行。三日不食。有攸往。主人有言。(めいいとぶにそのつばさをたる。
                 くんしゆくにさんじつくらわず。ゆくところあり。しゅじんことあり。)

             キーワード:逃げるが勝

             解説&運勢:この爻は伯夷・叔斉について説かれています。陽剛の明知を持った君子は害を被る前に身の
                     危険をいち早く察知し、「こんな物騒な所にゃ居られない!長居は無用!」とばかり難から逃げる為、
                     鳥が翼を垂れ、人目を避けるようにして飛び去るかの如く逃げ去るのです。
                     他の人はコソコソ逃るその姿を察することができず、「何だ?ありゃ??」と眉を顰め小言を言ったり
                     するだけです。三日不食とは、三日も食事をできないくらい飢えを覚悟な程の急を要するということです。
                     運勢的には危険が迫っていますので、傷つかないうちにとっとと逃げて無難な時です。(中凶)


     ☆二爻 − 爻辞:明夷夷于左股。用拯。馬壯吉。(めいいさこをやぶる。もちいてすくう。うまそうなればきち。)

             キーワード:危険迫ってるが第三者の助力得て無事、望み事は思い止まり好機を待て、正しいことも非難される など

             解説&運勢:この爻は文王について説かれています。初爻より一段進んで暗黒の時代の被害を
                     受けるところです。しかし、陰の陰で位正しく、中庸の徳を持っていますから、害は少なく済む
                     のです。左股というのは、重要な右側ではなく歩行に支障を来たさない左側の股が傷つけられ
                     たようなもので、傷が浅いうちに馬に乗って現状から逃げ去ることで吉なのです。文王は紂王に
                     幽閉されるも、聡明な部下たちが貢物を紂王に渡したお陰で助けられるのです。運勢的にも
                     危ういところで素早く退き犠牲を最小限に食い止める時。一人で解決せず有力者の援助を
                     受けて無難です。(小凶)


     ☆三爻 − 爻辞:明夷于南狩得其大首。不可疾。貞。(めいいなんしゅうにおいてそのたいしゅをう。
                 とくすべからず。ただし。)

             キーワード:優柔不断で失敗、関係深い相手と喧嘩別れあり、事態の裏を洞察し強行突破 など

             解説&運勢:この爻は武王(文王の子)について説かれています。暗黒の時代に暴虐で愚かな王を
                     討伐し、明るい時代を開こうとするところなのです。 しかし、事を焦ってはNGで、まだ敵の
                     勢いは侮りがたいのですから慎重さが鍵となるのです。 運勢的にも、焦らずひと呼吸おいて
                     進んで無難な時。時間をかけましょう。思いつきでの行動はNGです。(小吉)


     ☆四爻 − 爻辞:入于左腹。獲明夷之心。于出門庭。(さふくにいりて。めいいのこころをう。ゆきてもんていをいづ。)

             キーワード:不明だった事が明らかになる、環境から逃れ移転転業して無難、非を悟り新境地につく時 など

             解説&運勢:この爻は微子(紂王の腹違いの兄)について説かれています。左腹に入るというのは
                     その人の心を知り得たということです。弟である紂王の恐ろしい心の内をやっとのことで探り得、
                     ガーン!そうだったのか、こうしちゃおられんと上手に逃げ道を考えて、脱出する時を説いています。 
                     門庭を出づとは、ひっそりと逃げるということ。 運勢的にも表向きは良さそうでも裏がありそうな
                     時です。気をつけて。危険から逃れる工夫をしましょう。(小吉)


     ☆五爻 − 爻辞:箕子之明夷。利貞。(きしのめいい。ていによろし。)

             キーワード:時運味方せず辛抱の時、後日を期し思い止まる時、本分をじっと守る時 など

             解説&運勢:この爻は箕子(紂王の叔父)について説かれています。上六の暴君紂王のあまりの
                     傲慢贅沢ぶりについてやめるよう忠告したところ、反省どころか激しく逆切れされ、紂王の恨みを
                     受けた箕子は甥の馬鹿さ加減に呆れ嘆きながらも身の危険を感じ、狂人を装い聡明さを隠して、
                     奴隷となって危害を受けることを避けたのでした。このようにして身の危険を避けたばかりではなく、
                     愚かな紂王の悪政を担うことも避け、自分の貞正なる志を密かに守り過ごしたのです。(なかなか
                     できることではないですよね?!) 運勢的にも、悔しい思いをしても、難を逃れる時です。
                     苦労の多い時ですが、現状維持を心がけましょう。(中吉)


     ☆上爻 − 爻辞:不明晦。初登于天。後入于地。(あきらかならずしてくらし。はじめてんにのぼりのちにちにいる。)

             キーワード:大いに反省し謙虚に自重し災いから逃れる、一時の盛運永続せず転落の災いに遇う恐れ など

             解説&運勢:この爻は紂王について説かれています。この暴君紂王によって明徳ある君子が傷つけられ、闇黒の
                     時代に入り、一時的な盛運があっても、その暴虐非道の悪政によって人望を失い、恨みを買って
                     天から地に落ち、今や没落滅亡の危機に直面しています。(紂王は元々は頭脳明晰@才知力量ある
                     イケメンな賢君でしたが、妲己を娶って以来すっかり彼女の妖しい毒に当たり骨抜きにされ、以後妲己に
                     操られるまま悪政を続け民を苦しめたとされています。妲己は恐ろしいほど妖艶な美貌を持つ悪女
                     だったのですね・・・『事件の陰に女あり』・・・う〜ん、女ってのはおっかない!おっかないほど魅力的な
                     ものなのかもしれませんね・・・ 同じ女としてちょっと憧れます)運勢的にも考え方、進み方に
                     大きな問題がある時です。始めは良くても没落の恐れアリですのでよく反省し、方針転換を計り
                     ましょう。(小凶)


  晋で積極的に進み、行動を起すことは非常に大切なことなのですが、同時に非常に警戒を必要とします。 明夷の卦は
地が上、火が下、すなわち火が地の下に入り、真っ暗になってしまうのです。 そこで大象は、「用晦而明」 〜 晦を用いて
而して明なり 〜 と、上手に表現しています。 晋で非常に進みますが、どうかするとそれで失敗することもあります。
進むという動作は、陽の働きですから、必ずそれの裏打ちの陰の働きもあるということなのです。 この時は、賢明な人、正しい人
が、悪くないのに傷ついてしまう時。衰運を暗示しています。 こういう時は、無理して行動に出ず、じっと耐え忍んでいる時なのです。
悪い状態はずっと続くわけではありません。 むしろ、困難な時こそ、自分を冷静に見つめ直す良いチャンスの時でもあるのです。
  他人のせいにしたり、成功している人を嫉んだり、障害にぶち当たるたびに踵を返し、言い訳ばかりしている人に幸運は
訪れないものです。逃げずに現実を受け止め、慌てず騒がず耐え忍び、今できる最善のことを地道にやり過ごす姿勢が大切ですね。