第十話 〜 こっくりさん
貴方はこっくりさん遊びの経験はありますか?
・・・・最初から申し上げますが、面白半分のこっくりさん遊びは大変危険ですので、思い止まる事を
強く願います。 遊んでいたはずのこっくりさんも、最終的には下等霊や悪霊にもて遊ばれて、
気が変になったり原因不明の病に侵されたり、事故にあったり・・・不吉な誘いに乗ってしまう事に
なりかねませんから・・・・・。
小学生の頃、クラスでこっくりさんが流行りました。 私はなるべく遊んでる側には近寄らず、
興味のない振りをしていました。 ある日、4人の女の子が放課後残って、こっくりさんを呼びました。
気になる異性の好きな子を聞き出したり、告白は上手くいくかなどと質問しているうちに、どんどん
意味不明な答えが返ってくるようになったらしいのです。 挙句、
「こ の ゆ び ふ れ た お ん な み な き え る」
などという恐ろしいメッセージが返ってきたそうで、怖くなった一人が思わず指を放してしまったのです。
その瞬間、もう一人の女の子が、泡をふいて倒れ、大騒ぎとなりました。 先生が駆けつけ、当然
こっくりさん遊びはその日から禁止になりました。
その後厄介な事がおこりました。泡をふいた女の子は原因不明の熱に魘され学校を休み、指を咄嗟に
放してしまった子は、食事を一切受けつけなくなりました。他の2人は学校へは登校するものの、
「男の声が聞こえる」 「背中を押される」 と、震えあがっている状態で、校内でもその噂はあっという
間に広がったのです。一番厄介だったのは私でした。呼ばなくても常に変な霊が浮遊する姿を目に
するというのに、こちらから呼びこんだものだから、これ幸いと沢山の浮遊霊が教室に
漂いはじめたのです。教室中が騒げば騒ぐほど、嬉しそうに集まってくる。 「ねえ、こっくりさんで遊んだ
紙ってどうした?」我慢できなくなった私はとうとうこっくりさんに憑かれた女の子達に関わってしまった。
「先生に没収されたから・・・・」すぐに私は職員室へ向かい、「先生、こっくりさんの紙、どうしました?」
と聞きました。 「あんな気持ちの悪いもの、ゴミ箱に捨てたよ。」 ゴミ箱にはまだこっくりさんの紙が
残っていたので私はホッと胸を撫で下ろし、その紙を急いで教室に持ちかえり、その紙の裏に般若心経
を祈るように写経すると、 5分程、その紙に神経を集中し、「呼び出してしまってごめんなさい。お願い
ですからお帰りになってもらえませんか。ここは貴方の居るべき場所ではないのです。ですからどうか
お帰りください」そう心で必死に叫んだのです。教室の友達は、私の異様な行動をただ見守るだけでした。
理科室からマッチを持ち出し、校舎裏の日の当たる丘の麓で、般若心経を唱えながらその紙を燃やし、
燃え滓を土に埋め、手を合わせました。
・・・・・・あれも一種の除霊?浄霊行為だったのだろうか?
何故あの時そんな行動に出たのかはわからないし、帰って頂く方法もわからぬまま、自分に
できる事を全てやってみたんだと思うのです。
その後、泡をふいた友達も元気になり、指を放した子も次第に食欲が出て来た様子。残りの2人も
身体が軽くなったと喜びました。全てを清められたわけではないけれど、こっくりさん関係の霊の方々には
なんとかお帰りになって頂けました。・・・・そして私はその日からそれまでずっと隠していた霊感が、
友達にバレてしまったのです。 家に帰り、噂を聞いた親にこっぴどく叱られた事は言うまでもありません。
・・・・・・これからこっくりさんを始めようとしている方、守護霊さん、キューピットさんの類も同じですので
くれぐれもお気をつけ下さいね。・・・・・・・・・
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第九話 〜 メッセージ
・・・これは友達のYさんと二人で飲みに行った時の不思議な出来事です。
「久しぶり飲みに行かない?・・・というか、また愚痴を聞いてもらうことになると思うけど・・・
もしマリさんが嫌じゃなければ付き合ってもらえないかな?」
と、彼女からメールがあり、その2週間後、いつもの飲み屋で待ち合わせをしました。
Yさんはご主人とのすれ違いに悩み、
「知り合った頃の愛情なんて何処へやら・・・昔は優しくてマメな人だったのよ、でも
最近は喧嘩ばかり。 ・・・もうウンザリ。」
などと、連絡がある度溜息をついていました。
待ち合わせの飲み屋では、既にYさんが一人焼酎を傾けていました。
「マリさぁ〜ん!会えて嬉しいわぁ〜♪」
ほろ酔い加減で気持ち良さそうなYさんは、明るく振舞いながらもご主人との離婚を
仄めかすような投げやりな言葉を口にします。
・・・・相槌を打ったり質問をしながらYさんの話に耳を傾け・・・・バーボンのロックを
5杯ほど飲み干した頃でしょうか・・・・突然不思議な事が起き始めたのです・・・・。
彼女と会う度に薄っすらとですが感じていた彼女の後ろにいる守護霊らしき女性が、
その夜は何故か強烈に何かを私に訴えかけてきているように感じたのです。
そのうち何か、耳鳴りのような、グワ〜ンという鈍い圧迫感を感じ、Yさんの声が
聞こえ難くなってきて、代わりに後ろの女性の姿が少しずつハッキリと感じ取れる
ようになってきたのです。
「・・・・でね、そういうわけなんだけどさ・・・。・・・・・? マリさん?どうしたの?
お〜い、聞いてる?」
私の視線にYさんは後ろを振り向き、
「なによぉ。(笑) 後ろにイイ男でも座ってるわけ?私の愚痴なんか聞かされても
面白くないものね。ごめんねぇ・・・・。」
と、溜息をつきました。
「・・・違うの、そうじゃないの・・・」
「・・・?違うって?・・・何?」
「・・・いつも見えてる、ほら、着物姿の女性。彼女が私に何かしきりに話しかけてくるのよ。」
「え? ・・・いつも見えてる?後ろの女性が・・・?」
「・・・うん・・・なんだか良くわからないけど、急に会話に割り込んできてね・・・それで
気になって・・・・。」
「・・・で?彼女・・・何て言ってるの?」
「・・・ああ、でも、今私、お酒入ってて酔ってるし・・・こういう時って低級霊なんかが
惑わしてきてり悪戯したりするから本当のYさんの守護霊かどうか信用できないけど・・・」
「マリさんならお酒が入った方がむしろ勘が鋭くなるんじゃないの?酔拳みたいに。(笑)」
「やだ、冗談はやめてよ・・・ねえ、Yさん・・・あなた、簪(かんざし)って持ってる?・・・
和服の趣味ってあったっけ?」
「和服? ・・・ああ・・・昔から着物が好きで色々持ってるよ。簪・・・そういえば簪も沢山
持ってるわ。でも全部実家に置いてあるけどね・・・実家の箪笥の引き出しの中に
眠ってるはず・・・」
「・・・たまには実家に帰って着物の整理をしたり、気に入ってる着物は家に持ち帰って
着たりしてほしいってYさんに伝えてって。彼女も着物が大好きな人だったみたい・・・・」
「・・・そう・・・? わかったわ。 ・・・それで?簪が?どうしたって?」
「・・・うん、なんだかね、しきりに簪、簪って訴えてるの・・・・赤・・・そう、赤い色の・・・
何か・・・花柄で・・・金色の飾りの付いた・・・」
「赤の?花柄?・・・沢山あるからわからないけど。。。でも赤ってあったかなぁ・・・私の
好みは紫や青系なんだけどな・・・それがどうしたの?」
「それをいつもそばに置いておきなさいって言ってるみたい・・・。」
「・・・そばに? ・・・そうだ、これから私の実家に一緒に行かない?」
「え?これから?」
「だって簪のことがどうしても気になるもの・・・ここから近いし、良いでしょう?マリさんを
連れて帰ったら母も喜ぶわ。」
ということで、簪を探す為、急遽Yさんのご実家にお邪魔することになったのです。
ご実家ではYさんの予想通りお母様から大歓迎され、着物を保管してある箪笥のある
お部屋へと早速案内されました。
箪笥の中からは色鮮やかな美しい着物が沢山出てきました。
「・・・結婚して子供が生まれてからはこの箪笥、こうしてじっくり開けることがなかったわ・・・」
お気に入りの着物を手に取り、Yさんはしみじみ呟きました。
一番上の左側の引き出しの中から、沢山の簪が出てきました。Yさんが話していた通り、
殆どが紫や青系の落ち着いた感じのものばかりでした。
「・・・紫や青ばかりね・・・ やっぱり酔ってたし、キツネにでもつままれたかな?」
と、沢山の簪を前に私が溜息をついた時、
「あ!!」
と、Yさんは何かを思い出したようでした。 そして右側の帯止めなどが入っている
引き出しを開けると、その奥から小さな桐の箱を取り出しました。 箱を開けてみると・・・
なんとそこには赤い花柄の、そして小さな金の飾りが付いた簪が入っていたのです!
「あった!これよ、きっと!ね?」
私は嬉しくなり、Yさんの顔を見ると、Yさんはじっとその簪を眺め、
「・・・すっかり忘れてたわ・・・」
と、小さい声で呟きました。
「・・・マリさん、これね、夫からはじめてプレゼントされたものなのよ。」
「・・・ご主人から? ・・・・そうだったの?」
「うん・・・もう20年も前のことだわ・・・。・・・貰った時、とっても嬉しかった。 家に
帰っても、取り出すのが勿体無くてずっとこの桐の箱に入れたまま眺めてたの・・・。」
「・・・・ご主人との思い出の品じゃない?」
「・・・・そうなのよ・・・・思い出の品。 ・・・もしかすると私の後ろにいる女性、この頃の
気持ちを思い出すようにってマリさんに強く訴えかけてたんじゃないかな・・・。」
「・・・そうかもしれないわね。」
彼女は簪をバッグにそっと入れると、
「これ、家に持ち帰って寝室にあるドレッサーの引き出しの中に入れて置くわ。
夫婦円満のお守りになってくれるかもしれないしね。(笑)」
と、はじめて前向きな言葉を口にしました。
・・・それにしても・・・今まで感じてはいたものの、あれ程強く後ろの人を感じ取れたのは
はじめてのことで、戸惑いを感じています。
偶然波長が合ったのでしょうし、こちらが無理に合わせようとしても、なかなか感じ取れる
ものでもありませんし・・・・その辺が霊能者未満なのでしょうが・・・
・・・あれから一年ほど経ちますが、Yさんとご主人は何とか仲良く暮らしているようです。^^
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第八話 〜 惑わす声
これは時々私の日記に登場します、友達のAちゃんのご主人の職場での出来事です。
Aちゃんのご主人、Jさんも私同様、かなり霊を感じる方で、よく不思議体験の話で盛り上がる
のですが、最近ご主人の職場@レストランの厨房で夜になると奇妙な異変が起こるようになり、
相談にのっていました。
夜お店を閉めて片付け始める頃、厨房にある大きな冷蔵庫を「ドン!ドン!」と叩く音がする
らしいのです・・・・。
そんなある夜のことでした。遅くまで厨房を片付けたり掃除をしたりして残っていたAちゃんの
ご主人を含む4人は、いつものように冷蔵庫を叩く音を耳にし、顔を見合わせ溜息をついて
いたそうです。 と、その時、突然厨房の明りがフッと消え、厨房は真っ暗になったのです。
・・・・停電だろうかと4人が慌てて懐中電灯を探している中、
「・・・・あつい・・・・」
という女性のか細い声が暗闇の中、確かに冷蔵庫がある方から聞こえてきたそうなのです!
残っていた4人は全て男性。しかも4人全員が同時にその女性の声を聴いたそうなのです。
その夜帰宅したご主人の話を聞いて激しく不安になったAちゃんから翌日早朝に電話があり、
ご主人にも詳しく事情を聴いたのですが、ご主人曰く、どうも相当念の強い霊が冷蔵庫付近に
憑いてしまっているのではとのこと。清めたり浄化したりと色々試してみたものの、全く効果ナシ
なので、従業員が来る前に一度視て欲しいとお願いされ、私は早速Aちゃん夫婦に連れられ、
お店を訪ねてみることにしました。
朝のせいか、お店の雰囲気はそう悪くは感じませんでしたが、奥の厨房へ案内されますと、
突然むせ返るような息苦しさに襲われました。 ・・・ただならぬ強い霊気を感じたのです。
・・・何だろう・・・?・・・何か・・・悪意のような・・・邪悪な・・・念?・・・のような気配を
感じ、同時に何とも喩えようのない、生ゴミが焼けたような異臭も感じたのです。
思わず鼻と口を片手で塞ぐと
「・・・やっぱり臭う?最初は生ゴミの処理の方法が悪いのかと思って、神経質なくらい
清掃してたんだけど、他の従業員はそこまで感じていないみたいなんだ。特に異臭は
しないって。」 と、Jさん。
「・・・何か・・・あまり良くないみたいね。嫌な空気が漂ってる・・・」
私はすぐにお清めの準備を始めました。
問題の冷蔵庫に近づいた時、激しい息苦しさに襲われ、立っていられなくなりその場に
屈みこんでしまいました。 ・・・するとグワ〜ンという耳鳴りと共に、
「・・・・・・・あつい・・・・あつい・・・・あつい・・・・あついぃぃ・・・・・・・」
という女性の泣き叫ぶような声が、次第に大きく強く、私の心をしめ付けるように響いて
きたのです。
・・・私は何とか相手の状況を掴もうと、深呼吸をして冷静さを取り戻し、ふと握っていた
レーザークリスタルを見ると、なんといつのまにか灰色に変色していたのです。
「うわっ!」という声に振り向くと、Jさんが持っていた水晶のブレスレットの玉も幾つかが
変色、変形していました。
・・・どうしよう・・・ 何だかわからないけど・・・・でもやっぱり何か強い悪意のようなものが
引きずり込もうとしている・・・・。 きっと手におえない・・・。 相手の状況を
把握したくても掴めないし、念が次々に捻れるように変化して、何が本性なのかすら全く
わからない・・・。 こんなにも強い悪意だけに満ちた霊、今まで感じたことがない・・・。
・・・・このまま続けるのは危険過ぎると思い、状況を予め伝えておいた先生に
「・・・やっぱり手に負えません・・・」 と、電話で助けを求めました。
「マリちゃん、怖がっちゃ駄目。手伝ってあげるから、何とか冷静に頑張ってごらん。
やり方はわかってるでしょう?Jさんにも気を強く持ってって言って。」
私は必死に手を合わせました。
・・・すると、少しずつ声が聞こえてきたのです。
「・・・・あつい・・・ あつい・・・・ たすけて・・・ 」
途切れ途切れに感じる恨めしそうなその言葉から、ボンヤリとですが焼かれた女性の姿
が視えてきました。
・・・・焼かれた恨みが怨霊となりその場に憑いてしまったのでしょうか・・・。
「・・・苦しくて辛い貴方の状況、計り知れないものだと思います。でも、貴方はもう
この世のものではありません。 浄化すると楽になります・・・」
「・・・・いやだ!・・・
ハハ・・ ハハハ・・・ ハハハハ・・・」
得体の知らない笑い声を聞いた時、ここには焼かれた女性以外にも何かがいると感じました。
・・・もし何体もの霊がいたらどうしよう・・・ と、不安に思った時
「・・・・フフフ・・・ハハハハハ・・・・」
と、まるで弱気な私を嘲笑うような不気味な笑い声が聞こえます。その不敵な笑い声は、
私の魂をギュウギュウしめ付けてくるようです。 か細い女性の叫び声だったはずが、
いつのまにか太く低い男の声に変わっていたのでした。
女性の他に男性が・・・? ・・・・でも、冷静に感じ取ってみると、女性の気配が消えて
しまっている感じがする・・・
・・・もしかすると・・・私が感じた焼かれた女性というのは・・・・この笑い声の男が・・・・
感じさせた・・・幻・・・?
そのことを悟った瞬間、Jさんが私を見て動揺し、ガタガタ震え出しました。
その時は何が起きたのかわかりませんでしたが、私の姿が恐ろしい化け物のように変化して
見えたようなのです。
「Jさん!目に見えるものを信じちゃ駄目!」
咄嗟にそんな言葉が私から激しく出たのです。 (これは私の守護霊か、先生が送って
くれた念が言わせたのかもしれません)ハッと正気に戻ったJさんは、しっかりと手を合わせ
目を閉じると、何か彼の国の言葉で(彼は日本人ではないので)力強く念じはじめました。
「・・・・・・・・あついぃ〜〜〜〜・・・・ハハハ・・・アハハ・・・
・・・・ ほら、たすけろよ・・・・・」
嘲笑うその男は、もはや人間性を失った悪霊そのもののようでした。 人を惑わし面白がって
いる様子・・・・
「・・・・・ こっちへこいよ ・・・・」
1
「・・・・怖くなんかないわ・・・・ 」
私は気をしっかり持ち、恐れを排除する努力をしました。
・・・・すると・・・・相手の本性が少しず視えてきたのです・・・・。
「・・・アナタなんかに絶対に負けない!惑わされない!」 と、繰り返し強く心で
念じました。
・・・と、その瞬間
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
という深く低い呻き声が聞こえ、私はその場で腰を抜かしてしまいました・・・・。
何が起こったのかはよくわかりませんが、先生から送られたと思われる念と、私の念、そして
Jさんの念の波長が合って、悪霊を散らすことができたのかもしれません・・・
・・・・気づいた時にはその場の空気が嘘のように随分と軽いものになっていました。
いつの間にか異臭も消え去っていました・・・
Jさんも私もグッタリ疲れ、その日はすぐ家に戻り、死んだように眠りました・・・・。
こんなにも悪意に満ちた悪霊を散らしてしまったのははじめてですから・・・。
勿論、先生の助けがあったからこそできたことだと思います・・・・。
幸いその後厨房にある冷蔵庫を叩く音や奇怪なラップ音などはしなくなったようです。
レストランで働く従業員やJさんやAちゃんにも霊障のようなものはなく、胸を撫で下ろして
います。
・・・・もしも貴方に霊感がおありでしたら・・・・ 気をつけてて下さいね・・・・。 霊の声が
聞こえるからといって、下手に同情したりしてしまうと・・・・ とんでもない悪霊に惑わされて
しまうこともありますから・・・
・・・・特に霊媒体質の方・・・ 気をつけてくださいね・・・・・。

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第七話 〜 忍び寄る冷たい手 
これは私が小学四年生の頃の不思議な出来事です・・・・。
叔父の家へ家庭の事情で2週間程お世話になっていた時のことでした。
叔父も叔母も私をとても可愛がってくれ、小学2年生の従妹のYちゃんとも姉妹の
ように仲良く、冬休みだったということで一緒にスキーやスケートに行ったり、雪だるま
を作ったりと、楽しい日々を送っていました。
・・・そんなある日のことでした。 その日は叔父も叔母も留守で、私とYちゃんが
二人で留守番をしていました。
テレビを観ながらお菓子を食べていましたら、玄関で何か「カタカタ」と物音を感じました。
「今玄関でカタカタ音がしなかった?」
私はYちゃんに尋ねてみましたが
「え〜?別に何も。 きっと風の音なんじゃない? 外吹雪いてるし。ねえ、それより
トランプでもしない?」
Yちゃんには特別何も聞こえなかったようでした。
「ババ抜きしよっか?」
と、Yちゃんが楽しそうにトランプを切り、私もYちゃんと遊びながらも何となく玄関の
様子が気になっていました。
ふと、トランプを切るYちゃんを何気に見た時、私の心臓は止まりそうになりました。
・・・なんと・・・Yちゃんの首筋に、白い手のようなものが蠢いて見えているのです!!
「・・・?マリちゃんの番だよ?・・・どうしたの?」
私の強張った表情に、Yちゃんは不思議そうに尋ねます。
「・・・・う、ううん、何も・・・・うん、私の番だよね?」
気のせい気のせい・・・そう思い、気を取り直してトランプに神経を集中させようと
思いました。
二人きりのババ抜きでしたから、ゲームはすぐに終わってしまいます。
「じゃあ・・・次は私がトランプを切ろうか?」
そう言って私がトランプを切ろうとした時・・・・
・・・・私の首筋を冷たい何かが触れた気がしたのです。
驚いて咄嗟に首筋の何かを払い除けると、Yちゃんが怪訝そうな顔で
「・・・?どうしたの?マリちゃん、さっきから何だか変だよ?」
と、こちらを伺っています。
・・・そんな不思議な出来事を体験している中、叔父と叔母が帰宅しました。
「ただいま〜!お土産買って来たよ。」
という叔父の大きな声と共に、玄関が開いて、思わず玄関までYちゃんと二人で駆け
寄りました。
・・・その時、私は何か生臭い異臭のようなものを感じたのです。
「・・・叔父さん、あの、何か食べ物とか、買ってきたの?」
そう叔父に尋ねてみたところ、
「アハハ、お腹すいたか??ほら、ケーキ買ってきたぞ。(笑)」
と、ニコニコ笑顔でケーキの箱を見せます。
その後から叔母も玄関に入ってきて、生臭そうなものなど二人とも手にしていません
でした。
・・・そんな出来事から数日して、私は帰宅することになりました。
父が叔父の家へ私を迎えに来て、Yちゃんとと「楽しかったね。また遊ぼうね。」と別れを
惜しんでいた時のこと・・・。
「・・・なんだか最近、肩が凝るのよねぇ・・・特にこの右肩辺りなんだけど・・・やだわぁ・・・」
と、叔母が父に愚痴を言っていました。
「姉さんも年だからなぁ。40肩じゃないの?」
と、笑う父。
そんな叔母を何気に見てギョッとしました。
・・・・叔母の右肩に、見覚えのある、あの白い手がダランとかかっているのが見えたのです・・・・
そう・・・Yちゃんの肩で蠢いていたあの白い手が・・・・。
「おばちゃん、それ・・・・」
そう言いかけた私に
「ほら、挨拶して。帰るぞ。」
と、父が私の荷物を持って挨拶を促しました。
「・・・お世話になりました・・・。」
私は叔父さん、叔母さんにぺこりと頭を下げると、父の車に乗りました。

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第六話 〜 写真
私はあまり写真を撮るのも撮られるのも気がすすみません。 想い出を残したり、美しい写真を撮ったり
するのは嫌いではないのですが、特に自分が写真を撮ると、何故かいつも余計な物が写ってしまうのです。
気にならない程度の物でしたらそれほど神経質にはなりませんが、霊が写真に写り込んでしまった時、
そのまま放置しておくと厄介な影響を及ぼす場合もあるのです。そして、それは写った時から徐々に
影響を及ぼすのです。 白い煙のようなものでしたら心配はなく、むしろ、身内関係や親しい方が出てきた
場合が多いのです。 しかし、オレンジ、または強い赤色が所々に発生する場合は要注意なのです。
良くない霊が写りこんでいる場合が多いからです。 その他、指が多かったり、手足が長かったり
短かったり、身体の一部分が半透明になっている場合はその部分に怪我をしやすい時です。 集合写真
や、数人で撮った写真に見知らぬ人が写っている時は、ただ単に通りすがりの霊だったりする場合も
あれば、写真に写っている中の誰かに憑いている場合もあります。 いずれにせよ因果関係をハッキリと
させ、速やかに処理する事が大切だと思います。 また、場合によっては持っていることによって幸運に
恵まれたり、縁のある方に差し上げた方が良かったりと、写真に写り込んだものによっては処理の方法は
様々です。・・・・・・・もう一度、貴方のアルバムの写真を一枚一枚調べてみてください。 もしかしたら、
貴方持っている写真の中にも、本来ならば写っているはずのない物が、怪しげに写し出されているかも
しれませんよ・・・・・・・・・
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第五話 〜 宿
・・・・・貴方は・・・・・暗闇の向こうに何かを感じる・・・・・誰かがこちらを見ている・・・・そんな気配を
感じた事はありませんか?
私は旅行が大好きなのですが、旅で唯一、苦痛に感じるのが宿泊するホテルや旅館探しです。
宿泊の事を考えると、どうしても気が滅入ってしまうのです。 日本国内以外でも、例えばアメリカや
南米などでも、霊は同じく存在しますし、旅先で感じる事も多々あります。
ホテルの部屋のドアを開けた瞬間、澱んだ空気にむせ返りそうになり、「あ、ここやだな。」と強く
感じます。どうしてもイヤな時は、可能な限りお部屋を変えていただくのですが、予約でいっぱいの
ホテルなどはそう我侭も言っておれず、宿泊か野宿か二つに一つの選択となります。 南米旅行中、
私は今までで一番コワイ経験をあるホテルでする事になりました。ブラジルのサルバドールという
町へ泊まった時の事でした。 部屋に入った時から寒気が止まらず、その夜、私は毛布に包まり
震えながら早めに休みました。真夜中の事でした。突然私は誰かに揺り起こされたのです。 ふと
気づくと、大きな男が私のベッドの傍らに立っていて、大きな鉈のような刃物を私の首につき付けて
いるのです。 私は恐怖のあまり声も出ず、うろたえていると、いきなり男はその刃物で私の首を切り
つけました。恐怖と痛さで悲鳴をあげると同時に私はベッドから飛び起きました。 首を触ってみると
ちゃんと繋がっている。・・・良かった・・・悪い夢だったんだ・・・そう思って何気に窓の方に目をやると、
さっきの男が血のベットリついた刃物を片手に、窓の向こうでニヤリと薄笑いを浮かべてるでは
ありませんか! しかも、そこは18階で、窓越しに人が見える事などありません。結局、明かりを
つけた部屋の真中で、明るくなるまで一睡もせず過ごし、夜が明けるなりホテルを飛び出しました。
・・・・後でわかったことは、サルバドールという土地は、アフリカから奴隷が沢山連れられて来た所
で、その奴隷達の悲痛な思いが沢山名残っている場所だとか。 次の日は観光どころではなく、
(観光予定地は奴隷関連のあまり足を運びたくない場所だった)とっとと次の目的地へと向かいました。
早くその土地から離れたい一心で。
・・・・・未だにあの時、首を切られた感触が残っているのです・・・・・・・。
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第四話 〜 人形
私はできるだけ自分の部屋に人形を置いていません。子供にもできるだけぬいぐるみや人形類は
買い与えていないのです。何故なら人形は時として霊の依代となりやすいからなのです。特に、
成仏できないでさまよっている子供の霊が入り込みやすいようなのです。
私はどうも、子供の霊が寄ってきやすいようなのです。 特に、子供を出産してからは、以前にも
増して子供の霊が寄ってきます。私の息子が私同様、霊感があるのですよね。 息子が連れてくると、
霊は必ず姿を隠します。 彼らにとって手っ取り早い隠れ家は、人形なのです。 一度、娘の
バービー人形に女の子の霊が憑き、大騒ぎになったことがあります。 まさか、バービーに憑く
だなんて思ってもみませんでしたから、すぐに友達に相談し、人形を川に流す事に決めました。
一端霊が人形に憑いて しまったら、いくら清めてもなかなか成仏してもらえません。 まして子供は
こちらから何を言っても聞いてくれないし、わかってくれないのよね。・・・友達曰く、そういう時は、
人形ごと川に流してしまうのが一番良いのだそうです。 勿論、神社等に人形を持って行き、
供養して頂くのも一つの方法ですが。川に人形を流した後は、絶対に振り向いてはいけません。
もし、振り向いてしまったら、人形に憑いていたはずの霊が、今度は流した本人に憑いてしまうことに
なるようですから・・・・。
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第三話 〜 トンネル 
トンネルは、何故か心霊スポットとあげられる場所が多いですよね。 私も何度かトンネルでは
不思議な体験をしました。
ある夏の日、私は友達と鎌倉方面へ出かけました。 私は個人的に鎌倉はあまり行きたくない
土地でしたが、どうしても行かなければならない用事が出来てしまいました。 あるトンネルに
入った時の事です。 友達が運転し、私は助手席に座っていました。トンネルに入る前から寒気が
ずっとしていました。 車はそのままトンネルに入り、特に何事も起きず、そのトンネルを通りぬけ
ました。ホッとしたのも束の間、暫らく走った辺りで友達が一言、
「ねえ、後ろに子供が乗っている!」
そう小声で私に訴えたのです。恐る恐る後ろを見ましたが、そこには誰も乗っていません。
「誰もいないわよ?」
「ううん、確かに・・・女の子がほら、こっちを見てるの。」
私は今度、直接後ろを向くのではなく、バッグの中からコンパクトを取りだし、鏡越しに後ろを覗いて
みました。 すると、ぼんやりと確かに小さい子供の姿が・・・。
「ねえ、私、何となくだけどわかるんだ。3年前流産しちゃった子じゃないかって。」
彼女は完全に舞い上がっている。
・・・しかし、私は目を瞑り、後ろの女の子の状況を読んでみたが、友達との接点が感じられないのです。
それに、私にはその女の子が5〜6歳くらいに見えました。 後で友達と冷静に話し合ったところ、
やはり、女の子はただの浮遊霊だということに落ち着きました。友達の潜在意識を上手に利用し、
フッと現れたのかもしれません。女の子は確かに供養を求めていたようなので、その夜、私と友達は、
女の子の為にお水とお菓子を用意し、優しく語りかけながら供えてあげました。 お経を唱えたり
するよりも、霊の痛みを知る事が、供養の為には大切なことだと思いましたから・・・。
・・・・心霊スポットと呼ばれる場所は数々あります。 偶然何か波長が合い、憑かれた場合は仕方が
ありませんが、自ら面白がって危ない場所へ行く事は、霊や魔にとって自らを供物として供えた事に
なりますから、運を食われたくない方は、絶対に思い止まる事をおすすめします・・・・・・。
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第二話 〜 トイレ
お化けといえば、トイレは定番ですね。 やはり、不浄の場に悪い霊は溜まりやすいようです。
基本的に良くない霊が好きな場所は湿気の多い所、水場、暗い場所、そして汚い場所といいます。
ですからトイレは霊にとっては絶好の場なのですね。 トイレはまめにお掃除するようにしましょう。
換気を心がけ、トイレの蓋はちゃんと閉めておきましょうね。幼い頃からトータルで何回トイレの霊を
見た事だろう?
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きゃ〜〜、怖い! 上記の文章は書きかけでフリーズしたり、PCが真っ暗になったりして、無気味
なので途中でセーブだけしておいたはずのものなのです。 それが何故かアップされていたの・・・・。
アップした覚えがないのに。 やっぱ、止めた方が良いのかしら?こういう部屋を作るのって。
いやいや、気を取りなおしてトイレの続きを書いてみよう。
・・・で、え〜と、どこまで書いたっけか?あ、そうそう、トイレには確かに霊がいます。 集まりやすい
のでしょうね、きっと。小さい頃、私はたった一度だけトイレの霊とのインタビューに成功した事が
あります。たまたま波長の合う大人の霊だったような気がします。その霊の言い分によると、別に
自分たちは怖がらせるために居るのではないということ。成仏できずにさまよっているうちに、辿り
着いたのがたまたまトイレ付近だった事。 人に乗り移る事は稀だし、ほとんどの人が霊の存在には
気づかず素通りしてしまう。 「じゃあ、見えたり感じたりする私はどうすれば良いの?」という最後の
質問には、「逆に、見られた俺達はどうすれば良い?」という返事が返ってきました。 ・・・まあ、そりゃ
そうだけど・・・。成仏したい霊もいれば、この世に恨みたっぷりの霊もいるし、遺族の思いが強すぎて
なかなか成仏できない霊もいれば、トイレでインタビューした、別に成仏もしたくないし、恨みもないけど、
心地よい場所にただ浮遊していたいと願う自由思考の霊もいるという事です。
以上、現場からマリアがお伝えしました。
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第一話 〜 鏡・・・その1 
私がふと霊を感じる時、それが鏡に映し出される事が多々あります。 思うに光る物、反射する物
等に霊はきっと、宿り易いのでしょうね。 例えばそれは電源の入ってない暗いテレビの画面だったり、
クリスタルの置物だったり。大きな鏡に自分の姿を何気に映した時、フッと背後に冷たい気配を
感じることがあります。反射的に振り向くのですが、後ろには誰もいません。しかしすぐに正面を向き
再び鏡と向き合た時、そこに映る私の背後に霊の姿がボンヤリと見えるのです。ある霊は私を凝視し、
またある霊はフワッと素通りし、一番厄介のは私の背にゆっくりと近づいてきて、寄りかかってくる
時です。そんな時はそれを除けようと思っても体がなかなか自由に動きません。そういう事はごく稀
なのですが、そういった感じで頻繁に鏡に映る霊を見るのです。
ですから私は霊の通り道に鏡等は
絶対に置きません。
・・・・・・貴方は鏡越しに何かを感じた事がありませんか?例えば家の中で一番古い鏡に霊は入り込み
易いといいますよ・・・・・
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